ミシガン州サウスフィールド出身のシンガーソングライターMike Posner (マイク・ポズナー)は、デビューアルバム「31 Minutes to Takeoff」(2010)から全米チャート6位を記録したシングル「Cooler than Me」で注目を集め、2016年にセカンドアルバム「At Night, Alone」をリリース。
このアルバムに収録されている「I Took a Pill in Ibiza」は、後にノルウェー出身のプロデューサーデュオSeeBによってリミックスされ、27カ国のチャートでトップ10入りを果たし、グラミー賞の「最優秀ソング賞」にノミネートされるヒットを収めました。
そんな彼が、2019年に4枚目のミックステープ「Keep Going」をドロップ。
この作品には、Ty Dolla $ign、Wiz Khalifa、Bun B、E-40などが豪華メンバーが参加していますが、今回は名プロデューサーDJ Premierが手掛けた「Slow It Down」をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタとミックステープの裏側について解説します。
Mike Posner – Slow It Down (2019)
“Slow It Down” 楽曲情報
レーベル
Island Records
Universal Music Group
プロデューサー
DJ Premier
元ネタ・サンプリング
坂本龍一 – Merry Christmas Mr. Lawrence (1983)
“Slow It Down” 元ネタ・サンプリング情報
坂本龍一 – Merry Christmas Mr. Lawrence (1983)
元ネタになったのは、東京都出身の作曲家兼プロデューサーの坂本龍一の「Merry Christmas Mr. Lawrence」(1983)です。
この曲は、彼が初めて出演した戦争映画「戦場のメリークリスマス」(1983)のサントラに収録され、イギリスのアカデミー賞「最優秀映画音楽賞」を受賞。
その後、1999年にドイツ系トルコ人のDJ Quicksilver(Watergate名義)によってリミックスされ、UKシングルチャート3位を記録し、ヨーロッパを中心にヒットを収めています。
Watergate – Heart of Asia
ミックステープ「Keep Going」に込めた想いとは
今作をリリース前、Mike Posnerは4月から10月にかけて187日間で東海岸から西海岸まで2851マイルを歩くアメリカ横断の旅に出ました。
この旅で作品のインスピレーションを得たようで、アートワークには彼が歩く姿が使われ「Keep Going」というフレーズは旅先での彼のモットーとなったようです。
そのため、自分探しと自分らしさの確認がこのプロジェクトの最重要テーマであり、新たな人生観を得たMike Posnerの感謝の姿が映し出されています。
また、その後発表された「Live Before I Die」のMVでも、旅の始まりから終わりまでが描かれ、曲の最後には感動のフィナーレを迎えているので、こちらも併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。
Naughty Boy, Mike Posner – Live Before I Die
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