Bruno Mars「I Just Might」解説|10年ぶりソロ復帰作と新アルバム『The Romantic』の幕開け

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2026年、世界が待ち望んだ「オーラ・ロード」がついに帰還した。

2026年1月9日、Bruno Mars (ブルーノ・マーズ)が新曲「I Just Might」をリリースした。2月27日に発売を控える通算4枚目のアルバム『The Romantic』からのリードシングルであり、ソロ名義のフルアルバムとしては、あの『24K Magic』(2016年)以来、実に10年ぶりとなる。

この空白の10年、彼は決して休んでいたわけではない。レディー・ガガとの「Die With a Smile」、BLACKPINKのロゼとの「APT.」、さらにはセクシー・レッドとの共演など、話題性の高いコラボレーションで常にシーンの最前線にいた。しかし、ファンが切望していたのは、彼が単独でステージのセンターに立つ姿だった。

ブルーノ・マーズはSNSで「パーティタイムだ!自称“オーラ・ロード”が帰ってきた」と宣言。その言葉通り、本作は世界を再びダンスフロアへと誘う、強烈なファンク・ナンバーに仕上がっている。

Bruno Mars – I Just Might (2026)

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70年代の熱狂を現代に:音楽性と制作の舞台裏

「I Just Might」は、ディスコ・ポップとポップ・ソウルが鮮やかに融合した一曲だ。プロデュースはブルーノ・マーズ自身に加え、近年の相棒であるD’Mileが担当。さらにフィリップ・ローレンスやブロディ・ブラウンといったお馴染みの精鋭チームが顔を揃えた。

楽曲の核となるのは、70年代のディスコ・ファンクを彷彿とさせる強靭なグルーヴだ。躍動するベースライン、軽快な手拍子、そして華やかなブラスセクション。音楽メディア誌は、冒頭のカウントインから始まるリズムセクションやユーモラスなメロディを「クラシックなダンスミュージックの精神を正しく受け継いでいる」と高く評価した。また、Leo Sayerの「You Make Me Feel Like Dancing」やJunior Seniorの「Move Your Feet」といったレトロ・ポップの名曲たちとの類似性を指摘する声もある。

歌詞のテーマも実にチャーミングだ。ナイトクラブでの出会いを描き、「君が踊れるなら、本気で恋人にしてしまうかもしれない(I just might make her my baby)」と、ダンスの相性を恋愛の絶対条件として歌い上げる。単なる肉体的な魅力ではなく、リズムを通じたエネルギーの共鳴こそが、人間関係の本質であるという彼なりの「愛の美学」が投影されているのだ。

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視覚的な祝祭:1人6役のミュージックビデオ

リリースと同時に公開されたミュージックビデオ(MV)も、大きな話題を呼んでいる。ブルーノ・マーズ自身とダニエル・ラモスが共同監督を務めたこの映像の舞台は、70年代風のレトロなスタジオだ。

特筆すべきは、緑色のスーツに身を包んだブルーノ・マーズが、ギタリスト、ベーシスト、ドラマー、カメラマン、DJなど、実に1人6役をこなす「自己多重パフォーマンス」だ。自分自身のクローンのように複数の役割を演じ、色とりどりの照明の中で踊るその姿は、まさにエンターテインメントの極致。視覚的にも「パーティの再開」を強烈に印象付けている。

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歴史的快挙と巻き起こる議論

チャート上での反応は圧倒的だった。「I Just Might」は米国のBillboard Hot 100で1位を記録し、彼のキャリアにおける大きな成功となった。その結果、ブルーノ・マーズはこれまでのヒット曲と合わせて多数の1位ヒットを持つアーティストの一人としての地位を強固にした。

しかし、熱狂の裏ではリスナーの間で興味深い議論も巻き起こっている。SNS(Reddit等)では「何度も聴くうちに耳から離れなくなった」「ライブでのハイライトになるはずだ」という絶賛がある一方で、「過去のスタイルをなぞりすぎている」「往年のヒット曲ほどのインパクトに欠ける」といった冷静な意見も散見される。

また、音楽評論家たちの間では「伝統的なブラックミュージックの再提示」を巡る論争も再燃している。本作の70年代ファンク要素が、文化への真摯な「オマージュ」なのか、それとも洗練された「レトロ回帰の使い回し」なのか。こうした議論が噴出すること自体、ブルーノ・マーズというアーティストが現代の音楽シーンにおいていかに重要な存在であるかを物語っている。

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2026年、ロマンティックな時代の幕開け

「I Just Might」は、単なる復帰作ではない。それは、ブルーノ・マーズが10年の時を経て提示した、自身のパフォーマンス哲学の再定義である。ディスコ・ポップというノスタルジックな形式を借りながらも、そこに現代のポップカルチャーを融合させるその手腕は、相変わらず鮮やかだ。

賛否両論の熱量さえも自らのエネルギーに変え、彼は再び世界を躍らせようとしている。2月27日に発売されるアルバム『The Romantic』、そしてそれに続くワールドツアー。2026年は、この曲から始まるブルーノ・マーズの「新たなロマンティックな時代」として、音楽史にその名を刻むことになるだろう。

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