15歳の時に、DJ Paul、Juicy J、Lord Infamousらが結成したメンフィスのラップグループThree 6 Mafiaに加入し、1995年のグループのデビュー作「Mystic Stylez」以来、5枚のアルバムでグループとして活躍したGangsta Boo (ギャングスタ・ブー)。
南部フィメールラッパーのパイオニアとして知られ、ソロキャリアでも3枚のアルバムをリリースしていましたが、2023年に43歳の若さでこの世を去りました。
今回は、そんな彼女のソロデビューアルバム「Enquiring Minds」(1998)から、代表曲の「Where Dem Dollas At」をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタと彼女の死因について解説します。
Gangsta Boo – Where Dem Dollas At (1998)
“Where Dem Dollas At” 楽曲情報
レーベル
Hypnotize Minds
Relativity Records
プロデューサー
DJ Paul
Juicy J
元ネタ・サンプリング
Tela feat. 8Ball & MJG – Sho Nuff (1996)
Indo G feat. Gangsta Boo – Remember Me Ballin’ (1998)
“Where Dem Dollas At” 元ネタ・サンプリング情報①
Tela feat. 8Ball & MJG – Sho Nuff (1996)
元ネタになったのは、テネシー州メンフィス出身のラッパーTelaの「Sho Nuff」(1996)です。
彼のデビューアルバム「Piece of Mind」(1998)に収録されたこの曲は、数々のヒット曲を生み出した名プロデューサーJazze Phaがプロデュースし、メンフィスのラップデュオ8Ball & MJGがゲスト参加しています。
“Where Dem Dollas At” 元ネタ・サンプリング情報②
Indo G feat. Gangsta Boo – Remember Me Ballin’ (1998)
さらに、Gangsta Booの「Where Dem Dollas At」は、テネシー州メンフィス出身のラッパーIndo Gの「Remember Me Ballin’」(1998)をサンプリングしています。
彼はLil’ Bluntとのコラボアルバムを数枚リリース後、Three 6 Mafiaに加入し、1998年にソロデビューアルバム「Angel Dust」をリリース。
このアルバムに収録されたこの曲は、ラップシングルチャート17位を記録しましたが、その直後にThree 6 Mafiaとの関係が悪化したことで、その後はソロキャリアを歩んでいます。
Gangsta Booの死因
2023年1月1日午後4時頃、テネシー州メンフィスの自宅でGangsta Booが死亡しているのが発見されたようです。
前夜、彼女は兄弟と一緒にメンフィスの地元のコンサートに行っていたようで、そこでドラッグを過剰摂取したようで、彼女の遺体からはフェンタニル(鎮痛剤)が含まれる物質が発見されたようです。
警察は死因を特定するための捜査を開始しており、近いうちに正式な死因が発表されるようです。
Gangsta Booは生前、4枚目のアルバム「The BooPrint」を今年中にリリースすると語っていたほか、プロデューサーのDrumma Boyと未発表曲のMV「Imma Mack」の撮影を終え、昨年12月にはLatto、GloRillaとシングル「FTCU」をリリースしたばかりで、今後の活動に注目が集まっていました。
これにLattoや、Three 6 Maifa関連のDJ Paul、Juicy J、La Chat、Project Patらが彼女の訃報にInstagramで哀悼の意を表しており、女性ラッパーの先駆者である彼女の急逝に多くの関係者も悲しんでいるようです。
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