2022年にセカンドアルバム「777」をリリースし、リードシングル「Big Energy」は全米チャート3位、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得したLatto。
アルバム収録曲「Bussdown」の元ネタはこちら。
そんな彼女が、メンフィスのベテランGangsta Boo (ギャングスタ・ブー)と若手のGloRilla (グロリラ)の2人のフィメールラッパーをフィーチャーしたシングル「FTCU」(2022)をドロップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Latto feat. GloRilla & Gangsta Boo – FTCU (2022)
“FTCU” 楽曲情報
レーベル
Streamcut
RCA Records
プロデューサー
d.a. got that dope
元ネタ・サンプリング
Three 6 Mafia – Tear Da Club Up (1995)
“FTCU” 元ネタ・サンプリング情報
Three 6 Mafia – Tear Da Club Up (1995)
元ネタになったのは、テネシー州メンフィス出身のラップグループThree 6 Mafia (スリー・6・マフィア)の「Tear Da Club Up」(1995)です。
この曲は、彼らのデビューアルバム「Mystic Stylez」(1995)に収録されており、2001年にメンバーのJuicy J、DJ Paulが設立したレーベルHypnotize Mindsからアルバム「More Mystic Stylez」と題して再リリースされています。
また、1997年に発表したアルバム「Chapter 2: World Domination」には、当時のグループのメンバー全員のマイクリレーを収録した「Tear Da Club Up」のリミックスが収録されています。
Three 6 Mafia – Tear da Club Up ’97
また「Tear Da Club Up」をプロデュースしたDJ Paulは、制作経緯について次のように明かしています。
「Tear Da Club Up」のフックを書いたとき、俺とLord Infamous(グループのメンバー)は(メンフィスの)エルビス・プレスリー・ブルーバードにあるマクドナルドにいたんだ。 俺はマヨネーズをかけたクォーターパウンダーを食べていたよ。 最近はマヨネーズを食べないんだけど、当時はなぜかマヨネーズを食べていたね。 マヨネーズをかけたクォーターパウンダーを食べながら、その前の晩のことを考えていたんだ。 380 BealeというクラブでDJをしていたんだけど、そこでは多くの人が殺されたんだ。 そこで男が殺されたニュースを見た後だったかな、そのニュースを見た時に思いついたんだ。 それで「Tear Da Club Up」っていう曲を作って、クラブで自殺する人たちの話とか、そういうのにしようかっていう話になったんだ。 スタジオに行って作ったんだけど、91年頃だったかな。大昔の話だよ。
当時、Gangsta BooはThree 6 Mafiaのメンバーで、メンフィスのフィメールラッパーのパイオニア的存在でした。
しかし、2002年にセカンドソロアルバム「Both Worlds *69」をリリースした後、アルバムのプロモーションや金銭的なトラブルによりグループを脱退しています。
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