2020年に自宅に侵入してきた強盗に殺害されこの世を去ったPop Smoke (ポップ・スモーク)。
その後50 Centがエグゼクティブプロデューサーを務め、遺作となったアルバム「Shoot for the Stars, Aim for the Moon」(2020)は、全米チャート1位を獲得。
全曲が全米シングルチャートにランクインする快挙となり、この年を代表するラップアルバムになったのではないでしょうか。
今回は前作に続く遺作となる2ndアルバム「Faith」(2021)から「Woo Baby」(2021)をピックアップ。
イントロから2000年代に大ヒットした大ネタをサンプリングしたことで、注目を集める1曲になりました。
Pop Smoke feat. Chris Brown – Woo Baby (2021)
楽曲情報
Pop Smoke (ポップ・スモーク)
出身地 :ニューヨーク、ブルックリン
生年月日:1999年7月20日
ジャンル:Hip Hop
没年月日:2020年2月19日 (20歳)
Chris Brown (クリス・ブラウン)
出身 :バージニア州タッパハノック
生年月日:1989年5月5日
ジャンル:R&B
レーベル
Victor Victor Worldwide
プロデューサー
2300
BoogzDaBeast
元ネタ・サンプリング
Ne-Yo – So Sick (2005)
“Woo Baby” 元ネタ・サンプリング
Ne-Yo – So Sick (2005)
元ネタになったのはネバダ州ラスベガス出身のシンガーNe-Yo (ニーヨ)の「So Sick」(2005)です。
この曲は彼のデビューアルバム「In My Own Word」(2006)からリードシングルとしてリリース。
全米チャート1位、UKチャート1位を獲得。世界各国のチャートを席巻し、Ne-Yoが大きく知名度を得た作品になりました。
また大ヒットの裏で、ノルウェー出身のプロデューサーチームStargateと出会ったことがきっかけで作品のリリースに至りました。
StargateはイギリスのガールズグループMis-Teeqのシングル「Scandalous」(2003)を手掛け、UKチャート2位、全米Danceシングルチャート2位を獲得。
R&Bソングをプロデュースした実績があったことを知ったNe-Yoは、「So Sick」を含めた6曲を彼らと制作。
「Sexy Love」や「Let Go」といったメロディアスなナンバーをStargateがプロデュースし、アルバムに収録しています。
Mis-Teeq – Scandalous (2003)
Ne-Yo – Sexy Love (2006)
終わりに
表題曲の「Woo Baby」は当初Tory Lanezが楽曲に参加予定でしたが、Megan Thee Stallionを銃撃した事件があった為、彼のヴァースが消されたことが明らかになっています。
この一件の影響は意外にも大きく、Kehlaniの楽曲にTory Lanezが参加するも、MVから外されるなど事件から1年近く経過する今も不安視されているように思えます。
またネタ使いされたNe-Yo (ニーヨ)の「So Sick」は、近年度々サンプリングされており、Luh Kelの「Pull Up」(2019)やThe Kid LAROIの「NEED YOU MOST (So Sick)」(2020)などで使用。
リリースから15年以上が経ち、再び注目を集めるナンバーとなりました。
こちらの楽曲も併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。
Luh Kel – Pull Up (2019)
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