2022年、レストランでの昼食中に強盗に遭い、30歳という若さで命を落としたPnB Rock (PnB・ロック)。
SNSでは多くのアーティストが彼への哀悼の意を表しており、全米中がその喪失感に心を痛めています。
ここでは、PnB Rockのこれまでのキャリアを振り返ります。
事件についての記事はこちら。
ミックステープで注目され、メジャーレーベルとの契約を交わす
フィラデルフィアで生まれたPnB Rockは、19歳の時に薬物所持などの罪で33ヶ月の刑を受け、収監されます。
出所後、2014年にデビューミックステープ「RNB (Real N*gga Bangaz)」をリリース。
収監中にこの作品を書き上げたこのミックステープは「俺の最初のミックステープは俺の街で期待されていたから、車で手売りして回ったんだ」と明かし、収録曲の「REAL GOOD」(2014)はYouTubeで140万再生を記録。
PnB Rock – REAL GOOD (2014)
同年、続編となる「RNB2」(2014)をリリースし、収録曲の「My City Needs Something」はYouTubeで500万再生を記録。
このミックステープがきっかけとなり、2015年にメジャーレーベルのAtlantic Recordsと契約を交わします。
Pnb Rock – My City Need Something (2014)
契約後、すかさずシリーズ第3弾となる「RNB3」(2015)をリリースし、収録曲「No Time」「Alone」「Ballin」の3曲はYouTubeで1000万回以上再生され、徐々に全米中にその名が知られるようになります。
PnB Rock – No Time (2015)
「Selfish」が大ヒットし、次々にクラブアンセムを生み出す
2016年にシングル「Selfish」をリリースし、PnB Rockにとって初の全米チャートにチャートインし、Spotifyではこれまでに3億回のストリーミングを記録。
ローリング・ストーン誌では「知るべき10人の新人アーティスト」の1人に選ばれ、一躍注目を集めましたが、彼は出所後、アテもなく一時はホームレスになったこと、Instagramでバズって注目されたことを語っています。
今、自分がここにいるとは思ってもみなかった。 俺のことを知っている人は、俺の状況やストーリーを知っていると思いうんだけど、2年前、俺はホームレスだったんだ。 北部の刑務所から33ヶ月ぶりに帰ってきたところだね。 家族や友人はいたけど、友達は俺が今いる場所より良い状況になるようにはしてくれなかった。 だから、ほとんど、何もせずに外にいたよ。 でも、この楽曲は絶対に売れると思っていて、Instagramに自分のビデオをアップし始めたら、火がつき始めたんだ。
PnB Rock – Selfish (2016)
また同時期にKodak Blackのミックステープ「Lil B.I.G. Pac」(2016)に抜擢され、収録曲の「Too Many Years」はクラブアンセムとなり、YouTubeでは1億回再生を記録。
Kodak Black feat. PnB Rock – Too Many Years (2016)
翌年にはYFN Lucciのシングル「Everyday We Lit」(2017)にゲスト参加し、R&B/Hip Hopチャートでは12位にチャートイン。
YouTubeでは1億7000万回再生されクラブアンセムとなり、多くのオーディエンスが彼の歌声を耳にするきっかけとなりました。
YFN Lucci feat. PnB Rock – Everyday We Lit (2017)
勢いに乗る彼は、Ty Dolla $ing、Quavo、Wiz Khalifa、A Boogie wit da Hoodieをゲストに迎えた4枚目のミックステープ「GTTM: Goin Thru the Motions」(2017)をドロップ。
前述の「Selfish」も収録され、R&B/Hip Hopチャート10位を記録し、MVがないにも関わらず収録曲の「Misunderstood」(2017)はYouTubeで3000万再生を獲得。
PnB Rock – Misunderstood (2017)
この活躍にヒップホップメディア誌XXLの「Freshman Class 2017」に、XXXTentacion、Playboi Carti、A Boogie wit da Hoodieと共に選出され、全米中から注目を集めることとなりました。
ミーク・ミル、エド・シーランのアルバムに抜擢される
2017年、PnB Rockは待望のデビューアルバム「Catch These Vibes」をリリースし、全米チャート17位、R&B/Hip Hopチャート7位を記録。
その翌年には、Meek Millの4枚目のアルバム「Championships」(2018)からリードシングル「Dangerous」でJeremihと共にゲスト参加し、アルバムの全米チャート1位の獲得に大きく貢献しました。
Meek Mill feat. Jeremih & PnB Rock – Dangerous (2018)
彼の歌声は、ポップスターEd Sheeranも魅了したようで、Ed Sheeranの4枚目のアルバム「No.6 Collaborations Project」(2019)からリードシングルの「Cross Me」に抜擢されます。
この曲は、前述の「Freshman Class 2017」でPnB Rockが選出された際に披露したサイファー動画のリリックの一部をサンプリングしています。
Ed Sheeran feat. Chance The Rapper & PnB Rock – Cross Me (2019)
PnB Rock Freestyle – 2017 XXL Freshman
また、2019年に発表したセカンドアルバム「TrapStar Turnt PopStar」(2019)は、XXXTentacion、Lil Durk、Quavoなどがゲスト参加し、全米チャート4位、R&B/Hip Hopチャートで2位を記録。
PnB Rockのこれまでの最高位を獲得する作品となりましたが、残念ながら生前最後のアルバムとなりました。
PnB Rock feat. XXXTENTACION – Middle Child (2019)
自身のレーベルから楽曲をリリースするも、これが生前最後の曲となる
その後、Quality Controlのレーベルコンピアルバム「Control the Streets, Vol. 2」(2019)から「Leave Em Alone」でLil Baby、City Girlsなどと共演し、Spotifyでは1億8000万ストリームを獲得。
この曲の元ネタはこちら。
Quality Control, Layton Greene, Lil Baby feat. City Girls, PnB Rock – Leave Em Alone (2019)
2022年には初のEP「SoundCloud Daze」をリリースし、彼が亡くなる10日前には、自身のレーベルNew Lane Entertainmentからシングル「Luv Me Again」(2022)をリリース。
PnB Rock本人も、今後の活動を楽しみにしていたようです。
PnB Rock – Luv Me Again (2022)
もし聞いてなかったら、俺の最初のインディーズシングルを全てのプラットフォームからドロップしたんだ!!! 俺のファンやサポーターからの全ての愛に感謝するよ。
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メロディアスなラップと唯一無二の歌声で数々のクラブヒットを生み出し、今後の活動が期待されていたPnB Rock。
30歳を迎え、ラッパーとして脂が乗ってきた矢先の突然の出来事に、多くのオーディエンスや関係者は悲しみに包まれたことでしょう。
この機会に、彼のこれまでの作品に触れてみてはいかがでしょうか。
事件についての記事はこちら。
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