デビューアルバム「Trapsoul」(2015)からシングル「Exchange」がグラミー賞にノミネートされ、一躍その名が知られたBryson Tiller (ブライソン・ティラー)は、2017年にセカンドアルバム「True to Self」で自身初の全米チャート1位を獲得。
また、同年にはDJ Khaledのシングル「Wild Thoughts」にRihannaと共にフィーチャーされ、自身最高位の全米チャート2位を記録するヒットとなりました。
2020年には3枚目のアルバム「Anniversary」を発表したほか、2022年にはDiddyとのコラボシングル「Gotta Move On」はアメリカのラジオ局でも多くエアプレイを獲得し人気を集めています。
「Anniversary」に収録されている「Outta Time」の元ネタはこちら。
そんな彼が、シングル「Outside」(2022)をドロップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Bryson Tiller – Outside (2022)
楽曲情報
Bryson Tiller (ブライソン・ティラー)
出身地 :ケンタッキー州ルイビル
生年月日:1993年1月2日
ジャンル:R&B
レーベル
TrapSoul
RCA Records
プロデューサー
Vinylz
Velous
Jack Uriah
Neil Dominique
Wow Jones
元ネタ・サンプリング
Ying Yang Twins – Wait (The Whisper Song) (2005)
“Outside” 元ネタ・サンプリング
Ying Yang Twins – Wait (The Whisper Song) (2005)
元ネタになったのは、ジョージア州アトランタで結成したラップデュオYing Yang Twins (イン・ヤン・ツインズ)の「Wait (The Whisper Song)」(2005)です。
この曲は、彼らの4枚目のアルバム「U.S.A. (United State of Atlanta)」(2005)に収録され、彼らのキャリアで最高位の全米アルバムチャート2位となり、リードシングルの「Wait (The Whisper Song)」も、R&B/Hip Hopチャートで3位とキャリア最高位を記録。
この曲を手掛けたプロデューサーのMr. Colliparkは「これは史上最高の素晴らしい曲の1つだと思うよ」と自ら絶賛し、Ying Yang Twinsはヒップホップのサブジャンルを開拓したとも語っています。
これは史上最高の素晴らしい曲の1つだと思うよ。 ただ音的に、あの曲の全て...すべての音楽の歴史の中で、この曲が影響を与えた別の曲はないね。 俺たちは評価を得ているけど、クリエイティブな面ではそうではないんだ。 クリエイティブな面では、あの頃がピークだったと思う。 Ying Yang Twinsでヒップホップのサブジャンルを切り開いたような気がするんだ。
また制作には、Snoop Doggのヒットシングル「Drop It Like It’s Hot」に大きく影響を受けたようで、Mr. Colliparkは次のように明かしています。
Pharrell Williamsは、ファンキーなものを作る方法を常に見つけているんだ。 あのビートは何も入っていないけど、最高にファンキーだったよ。
Snoop Dogg feat. Pharrell Williams – Drop It Like It’s Hot
イン・ヤン・ツインズがMVにカメオ出演!
Bryson Tillerはイントロから大胆にサンプリングし、この曲のMVもサンプリング元のMVと同様に、女性の耳元で優しく語りかけ、Ying Yang Twinsのカメオ出演させるなど、彼らにオマージュを捧げているようです。
また、この曲は現在制作中のBryson Tillerの4枚目のアルバムからのリードシングルにもなっているようで、今後の彼の活躍から目が離せません。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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