ラップデュオPlayaz Circleのメンバーの2 Chainz (2チェインズ)は、ソロへの転向後7枚のアルバムを発表し、そのうち5枚が全米チャートトップ5入りを果たし、数々のクラブヒットを放ってきました。
2022年にはLil Durk、YoungBoy Never Broke Again、42 Dugg、Roddy Ricchなど若手、中堅のラッパーが多数参加したアルバム「Dope Don’t Sell Itself」をリリースし、現在もラップシーンをリードし続けています。
そんな彼が、シングル「2 Step」(2022)をドロップ。
この曲は、2023年公開予定の映画「House Party」のサントラに収録されています、
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
2 Chainz – 2 Step (2022)
楽曲情報
2 Chainz (2チェインズ)
出身地 :ジョージア州カレッジパーク
生年月日:1977年9月12日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Def Dam Recordings
Gamebread
プロデューサー
2 Chainz (2チェインズ)
元ネタ・サンプリング
Mase – Feel So Good (1997)
Kool & the Gang – Hollywood Swinging (1973)
Miami Sound Machine – Bad Boy (1985)
“2 Step” 元ネタ・サンプリング
Mase – Feel So Good (1997)
元ネタになったのは、ニューヨーク出身のラッパーMase (メイス)の「Feel So Good」(1997)です。
The Notorious B.I.G.の死後、Diddyの新しい弟子となったMaseは、Bad Boyと契約し、ビギーの1997年のアルバム「Life After Death」(1997)に収録されている「Mo Money, Mo Problems」に参加し、世間の注目を浴びるようになりました。
同年、MaseはJAY-Z、Busta Rhymes、Lil’ Kim、DMXなどをフィーチャーしたデビューアルバム「Harlem World」(1997)をリリースし、全米チャート1位を獲得。
アメリカだけで480万枚を売り上げる大ヒットとなり、アルバムのリードシングルの「Feel So Good」は、全米チャート、R&B/Hip Hopチャートで5位を記録して、アルバムの成功に大きく貢献しました。
“Feel So Good” 元ネタ・サンプリング ①
Kool & the Gang – Hollywood Swinging (1973)
さらに深堀りするとMaseの「Feel So Good」は、ニュージャージー州ジャージーシティで結成したファンク、ソウルバンドKool & the Gang (クール&ザ・ギャング)の「Hollywood Swinging」(1973)をサンプリングしています。
この曲は、彼らの4枚目のアルバム「Wild and Peaceful」(1973)に収録され、R&Bアルバムチャートで6位を獲得、36週に渡ってチャートインし、彼らの名をメインストリームに押し上げた作品となりました。
「Hollywood Swinging」は、彼らにとって初のR&Bチャート1位に輝き、全米チャートでは6位を記録するヒットとなりました。
また、これまでに40曲以上でネタ使いされており、リリースから50年近く経った今でも人気のサンプリングソースとして知られています。
DJ Kool – Let Me Clear My Throat (1993)
Too Short – Money in the Ghetto (1993)
“Feel So Good” 元ネタ・サンプリング ②
Miami Sound Machine – Bad Boy (1985)
さらにMaseの「Feel So Good」は、バンドMiami Sound Machine (マイアミ・サウンド・マシーン)の「Bad Boy」(1985)もサンプリングしています。
この曲は彼らの9枚目、英語盤としては2枚目のアルバム「Primitive Love」(1985)に収録され、アルバムは全米ラテンポップアルバムチャート1位を獲得。
「Bad Boy」は全米チャート8位を記録し、アルバムのリードシングル「Conga」に続く、バンドにとって2枚目のトップ10シングルとなりました。
Miami Sound Machine – Conga (1985)
レブロン・ジェームスが映画を手掛ける
冒頭でも触れましたが、映画「House Party」(2023)は、レブロン・ジェームズが2020年に立ち上げたエンターテイメント開発・制作会社SpringHill Companyが1990年公開の映画「House Party」のリメイク版として現在制作されています。
そのため、映画は設立者のレブロン・ジェームスとマーベリック・カーターが映画のプロデューサーを務め、2023年1月に公開予定とのことです。
余談ですが、SpringHill Companyはテニスプレーヤーのセリーナ・ウィリアムズが取締役を務めています。
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この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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