Cordae (コーデー)は、2018年にEminemのシングル「My Name Is」のRemixで人気を集め、同年にYBN Nahmir、YBN Almighty Jayと共にミックステープ「YBN: The Mixtape」をリリース。
この作品はR&B/Hip Hopチャート13位を記録し、業界から注目を集めることになりました。
翌年にデビューアルバム「The Lost Boy」(2019)をリリースし、評論家から高い評価を受け、グラミー賞で「最優秀ラップアルバム」にノミネート。
また収録曲「Bad Idea」はグラミー賞「最優秀ラップソング」にノミネートされ、瞬く間に全米中の注目を浴びる存在になりました。
2020年、それまで所属していたラップグループYBNが解散し、それまでYBN Cordaeで活動していた彼は、Cordaeに改名して再スタートを切ることになりました。
そんな彼が、2022年にセカンドアルバム「From a Birds Eye View」をドロップ。
このアルバムは全14曲収録し、Eminem、Lil Wayne、Lil Durk、Freddie Gibbs、Roddy Ricchなど、ベテランから若手まで幅広い年代のラッパーがゲスト参加しています。
ここでは、このアルバムから「Want From Me」(2022)をピックアップ。
この曲の元ネタについて解説します。
Cordae – Want From Me (2022)
楽曲情報
Cordae (コーデー)
出身地 :メリーランド州シュートランド
生年月日:1997年8月26日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Art@War Records
Atlantic Records
プロデューサー
Jake One
Dem Jointz
元ネタ・サンプリング
The Spinners – Not Just Another Lover (1984)
“Want From Me” 元ネタ・サンプリング
The Spinners – Not Just Another Lover (1984)
元ネタになったのは、デトロイトで結成したR&BグループThe Spinners (ザ・スピナーズ)の「Not Just Another Lover」(1984)です。
彼らは1950年代に結成され、活動期間中に頻繁にメンバーチェンジを繰り返しましたが、1970年代にはDionne Warwickとのコラボレーションシングル「Then Came You」(1974)が全米チャート1位「I’ll Be Around」(1972)は、5週に渡ってSoulチャート1位を獲得するなど、多くのヒット曲を残してきました。
また彼らの楽曲は、これまでに200曲以上にサンプリングされ、現代の音楽シーンに大きな影響を与えています。
今作は彼らが1984年にリリースしたアルバム「Cross Fire」に収録。
このアルバムからシングルカットされた「Right or Wrong」はR&Bチャートで22位を記録し、彼らの最後のヒット曲となりました。
The Spinners – Right or Wrong (1984)
終わりに
今作のアルバムについてCordaeは次のように明かしています。
このアルバムに参加しているみんな、例えばGunnaやDurkは、俺のとても良い友達なんだ。 特にエンターテイメントの世界で活躍する人たちに対しては、軽々しくその言葉を使うことはないんだけどね。 Gunnaは、オーストラリアでフェスティバルをやっていたときに、この曲を作ったんだ。 Lil Durkも同じで、彼は3年前から俺のサポーターなんだ。 「The Lost Boy」(アルバム)をリリースしたとき、彼は「君は若きGOATだ」と言ってくれたんだ。 Durkはそれをツイートして、公言してくれた。 それは彼がプライベートで言ったことではなく、ツイートして愛を示してくれたんだ。
彼のコメントに出ている「GOAT」とは「Greatest of All Time」の略で「史上最高」という意味を表しています。
GunnaやLil Durkと仲が良いことを明かしており、Lil Durkに公に認められたことがどれほど誇りに思っている様子が伺えます。
この機会に彼のアルバムと元ネタを併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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