Kanye West (カニエ・ウェスト)は、The Game (ザ・ゲーム)のデビューアルバム「The Documentary」(2005)に収録されている「Dreams」をプロデュースし、セカンドアルバム「Doctor’s Advocate」(2006)から「Wouldn’t Get Far」でも楽曲に参加するなど、頻繁にコラボレーションしています。
「Wouldn’t Get Far」の記事はこちら。
そんな彼らが再びタッグを組み、シングル「Eazy」(2022)をリリース。
この曲のリリースに先立ち、デザイナーのTracey MillsがSNSに新曲のリリースを示唆する動画を投稿し、その中でDJ PremierにFacetimeで「スクラッチしてほしいんだ」と依頼している様子が映されています。
これがきっかけとなり、1月15日にSpotifyで先行配信された同曲では、彼がキレのあるスクラッチを披露しています。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Kanye West & The Game – Eazy (2022)
楽曲情報
Kanye West (カニエ・ウェスト)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1977年6月8日
ジャンル:Hip Hop
The Game (ザ・ゲーム)
出身地 :カリフォルニア州コンプトン
生年月日:1979年11月29日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
100 Entertainment
プロデューサー
Hit-Boy
Mike Dean
Big Duke
DJ Premier
Cash Jones
元ネタ・サンプリング
Eazy-E – Eazy-Duz-It (1988)
“Eazy” 元ネタ・サンプリング
Eazy-E – Eazy-Duz-It (1988)
元ネタになったのは、カリフォルニア州コンプトン出身のラッパーEazy-E (イージー・E)の「Eazy-Duz-It」(1988)です。
この曲は、彼が生前残した唯一のアルバム「Eazy-Duz-It」(1988)に収録されており、N.W.A.のメンバーであるDr. DreとDJ Yellaが作品の大半をプロデュースしています。
またアルバムは、ラジオやテレビでの宣伝はほとんどされなかったものの、全米チャートにランクインし、1989年にはプラチナ認定(100万枚)されています。
またSlim ThugやLogicなどのラッパーを中心に、これまでに90曲以上でサンプリングされています。
Slim Thug – Thug (2009)
Logic – Under Pressure (2014)
また余談ですが、Eazy-Eの「Eazy-Duz-It」は、Art Clokeyの「Gumby Theme Song」をサンプリングしています。
Art Clokey – Gumby Theme Song (1967)
終わりに
今作では、Eazy-Eへのオマージュであり、The Gameはこの曲への思いを明かしています。
人生は誰にとってもイージーであるべきだ。 俺たちは自分自身や他の人のために、それを複雑にする選択をしている。 視点を変えれば世界が変わるよ。
一方、2020年にアルバム「Donda」をリリースして大きな話題となったKanye Westですが、ラッパーのMoneybagg Yoが彼との最近のメールのやりとりを公開しています。
その中では「Donda」に続くコラボレーションについて話し合っているようで、その会話からKanye Westが「Donda 2」の制作を視野に入れていることが明らかになりました。
またVictor Victor Worldwideの創設者でPusha-TのマネージャーでもあるSteven Victorは、今月初めにすでに「作業を開始している」と語っています。
今後もKanye Westの動向から目が離せませんね。
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