2020年にデビューアルバム「Heaven or Hell」をリリースし、プロデューサーチームInternet Moneyとのヒットシングル「Lemonade」(2020)で大きくキャリアを飛躍させたDon Toliver (ドン・トリヴァー)。
2021年、Travis Scott、Baby Keemらをフィーチャーしたセカンドアルバム「Life of a Don」をリリースし、全米チャート2位を記録したほか、映画「F9: The Fast Saga (邦題:ジェットブレイク)」のサントラに抜擢されるなど、Travis Scott率いるCactus Jack Recordsの注目株として人気を集めています。
そんな彼が、2023年にガールフレンドでシンガーのKali Uchis (カリ・ウチス)をフィーチャーしたシングル「4 Me」(2023)をドロップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Don Toliver feat. Kali Uchis – 4 Me (2023)
“4 Me” 楽曲情報
リリース日
2023年2月15日
レーベル
Cactus Jack Records
Atlantic Records
プロデューサー
Wheezy
元ネタ・サンプリング
Beenie Man feat. Mya – Girls Dem Sugar (2000)
“4 Me” 元ネタ・サンプリング情報
Beenie Man feat. Mya – Girls Dem Sugar (2000)
元ネタになったのは、ジャマイカ、キングストン出身のレゲエディージェイBeenie Man (ビーニ・マン)の「Girls Dem Sugar」(2000)です。
この曲は、彼の12枚目のアルバム「Art and Life」(2000)に収録されており、全米レゲエアルバムチャート1位を獲得し、2001年のグラミー賞の「最優秀レゲエアルバム賞」を受賞しています。
このアルバムの成功は、Mya (マイア)をフィーチャーしたこの曲がアメリカでヒットしたことが大きく、プロデューサーにはPharrell Williams率いるThe Neptunesが手掛けています。
また、PharrellはBeenie Manのヒットシングル「Who Am I (Sim Simma)」(1997)からインスピレーションを得たとBeenie Manは明かしています。
あれは俺のアイデアではなく、Pharrellのアイデアだったんだ。 彼は「Who Am I (Sim Simma)」をリメイクする素晴らしいアイデアを持っていたんだ。 それで彼(Pharrell)は「(Sim simma) Beenie Man, ah dem girls dem sugar / (Sim simma) The girls dem world class lover」という言葉でまとめたんだ。 それでこの曲でグラミー賞を受賞したんだ。素晴らしいことだ。 それでMyaをトラックに乗せたら、あとは歴史に残ることになったんだ。
Beenie Man – Who Am I? (Sim Simma) (1997)
おわりに
大ネタをサンプリングしたDon ToliverとKali Uchisのこの曲は、2022年のシングル「Do It Right」に続くDon Toliverの3枚目のアルバム「Love Sick」のリードシングルで、この曲のリリースからわずか数日でLil DurkとGloRillaをフィーチャーしたシングル「Leave The Club」がリリースされています。
Don Toliver feat. Lil Durk & GloRilla – Leave The Club (2023)
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