1994年にYukmouthとNumskullによって結成された、カリフォルニア州オークランド出身のラップデュオのLuniz (ルーニーズ)。
彼らは1995年にデビューアルバム「Operation Stackola」をリリースし、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得。
全米チャートでもトップ20入るヒットとなり、一躍注目を集めた作品になりました。
今回は、彼らのデビューアルバムからシングル「I Got 5 on It」(1995)をピックアップ。
マリファナを歌ったこの曲は、全米チャート8位、UK R&Bチャート1位、オランダチャートでも1位と世界各国でヒットしました。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Luniz feat. Mike Marshall – I Got 5 on It (1995)
楽曲情報
Luniz (ルーニーズ)
結成 :1994年
ジャンル:Hip Hop
Michael Marshall (マイケル・マーシャル)
出身地 :カリフォルニア州バークレー
生年月日:1965年10月6日
ジャンル: R&B
レーベル
Virgin Records
Noo Trybe Records
C-Note Records
プロデューサー
Tone Capone
元ネタ・サンプリング
Club Nouveau – Why You Treat Me So Bad (1986)
“I Got 5 on It” 元ネタ・サンプリング
Club Nouveau – Why You Treat Me So Bad (1986)
元ネタになったのは、カリフォルニア州サクラメントで結成したR&BグループClub Nouveau (クラブ・ヌーヴォー)の「Why You Treat Me So Bad」(1986)です。
彼らは、1985年に前身となるR&BグループTimex Social Clubは、Marcus Thompsonが結成し、シングル「Rumors」(1986)がR&Bチャート1位を獲得。
Timex Social Club – Rumors (1986)
この曲のヒットにより、Beastie Boys、LL Cool Jと共にRun DMCのツアーに参加。
そのほかにもNew Edition、Midnight Star、S.O.S. Band、Kool & the Gangなどの前座を務めるなど、業界から注目を浴びていました。
しかし「Rumors」の成功後、グループは解散。
その後、グループのプロデューサーだったJay Kingは、1986年にClub Nouveauを結成し、デビューアルバム「Life, Love & Pain」(1986)をリリース。
このアルバムに収録された「Why You Treat Me So Bad」はシングルカットされて、R&Bチャート2位を記録。
1999年には同ネタを使用してPuff Daddyがシングル「Satisfy You」(1999)をリリース。
この曲は「I Got 5 on It」とは対照的に「パートナーとの愛」についてラップしたもので、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得。
グラミー賞「Best Rap Performance by a Duo or Group」にノミネートされるヒットソングになりました。
Puff Daddy feat. R. Kelly – Satisfy You (1999)
終わりに
今作の「I Got 5 on It」は、Timex Social Clubでコーラスを務めたMichael Marshall (マイケル・マーシャル)がゲスト参加し、オリジナルの雰囲気を引き継いだように感じます。
さらにDru Down、E-40、Richie Rich、Shock G、Spice 1をフィーチャーしたRemixも発表されて、ヒットを後押しした形になりました。
また音楽メディア誌Complexが発表した「The 50 Greatest Bay Area Rap Songs」では1位に選出され、ベイエリアのヒップホップシーンに大きな影響を与えた曲でもあります。
この機会に元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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