Monica (モニカ)のデビューアルバム「Miss Thang」(1995)はR&B/Hip Hopチャートで7位を記録、3度のプラチナ認定を受け、150万枚以上のセールスを記録。
収録曲の「Don’t Take It Personal」「Before You Walk Out of My Life」でR&B/Hip Hopチャートで2作連続で1位を獲得した史上最年少のアーティストとなり、鮮烈なデビューを飾りました。
また1998年に発表したセカンドアルバム「The Boy Is Mine」は、R&B/Hip Hopチャート2位を記録し、アルバムタイトル曲のBrandyとのコラボ曲「The Boy Is Mine」は、全米チャートで13週連続首位を獲得。
グラミー賞では2部門にノミネートされ、そのうち「ベストR&Bボーカルパフォーマンス賞」を受賞するなど、この年を代表する1曲になりました。
そんな彼女が、2003年にMissy Elliottがエグゼクティブプロデューサーを務めた4枚目のアルバム「After the Storm」をドロップし、自身初の全米チャート1位を獲得しました。
今回は、このアルバムからMissy Elliottがプロデュースした「So Gone」(2003)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Monica – So Gone (2003)
楽曲情報
Monica (モニカ)
出身地 :ジョージア州アトランタ
生年月日:1980年10月24日
ジャンル:R&B
レーベル
J Records
プロデューサー
Missy Elliott
元ネタ・サンプリング
The Whispers – You Are Number One (1977)
“So Gone” 元ネタ・サンプリング
The Whispers – You Are Number One (1977)
元ネタになったのは、カリフォルニア州ワッツで結成したグループThe Whispers (ザ・ウィスパーズ)の「You Are Number One」(1977)です。
The Whispersは1970年代から1980年代にかけて多くのヒット曲を生み出し、シングル「And the Beat Goes On」(1979)や「Rock Steady」(1987)はダンスクラブプレイチャートで1位を獲得しています。
そんな彼らの「You Are Number One」は、アルバム「Open Up Your Love」(1977)に収録。
この曲以外にも15曲以上でサンプリングされており、50 CentやNice & Smoothでもサンプリングされています。
50 Cent – The Good Die Young (2000)
Nice & Smooth feat. Pac Div – Funky for You ’09 (2009)
終わりに
Monicaは今作について次のように明かしています。
この曲は、私は頭が真っ白になるくらいいなくなってしまったと言っているの。 私はかなりハードだから、時々そうするの。 彼女(Missy Elliott)は私から実生活の一部を取り出して、それを歌にしたのかもしれない。 Missyは私に、ラッパーのように振る舞っていると言い続けて「So Gone」と「Knock Knock」でラップをするように勧めてくれたのよ。 彼女はリズムを組んでくれるわ。
Missy Elliottのアドバイスに従ったかどうかはわかりませんが、アルバムにはBusta Rhymesがゲスト参加した「So Gone Remix」が収録されています。
Monica feat. Missy Elliott & Busta Rhymes – So Gone Remix (2003)
また「So Gone」は、R&B/Hip Hopチャートで1位に輝き、多くのオーディエンスに支持されていましたが、この曲をSnoop Doggのラップグループ213に無断でサンプリングされています。
しかしこの曲を耳にしたMissy Elliottは感銘を受けて、Missy ElliottがプロデュースしたTamiaの「Can’t Go For That」(2000)のRemixに、213が参加することを条件に「So Gone」サンプルの権利を譲ることになりました。
この記事はこちら。
ぜひこの機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
コメント