The Chainsmokers (ザ・チェインスモーカーズ)は、2016年にリリースしたEP「Collage」収録の「Closer」で自身初の全米チャート1位を獲得し、世界17カ国のチャートで1位を記録。
YouTubeでは28億回という驚異的な再生回数を記録し、グラミー賞では「最優秀ポップデュオ/グループ・パフォーマンス賞」にノミネートされるなど、世界中のオーディエンスを魅了しました。
2019年にリリースした3枚目のアルバム「World War Joy」は、全米ダンス/エレクトロニックアルバムチャートで1位を獲得しましたが、2020年にアルバム制作に専念するため活動休止を発表。
それから2年の月日を経て、待望の4枚目のアルバム「So Far So Good」(2022)をドロップ。
このアルバムでは、彼らの代表曲の1つである「Something Just Like This」や数多くの作品にクレジットされているAdam Alpertがエグゼクティブプロデューサーを務め、2022年1月にリリースされたThe Chainsmokersの復帰作となるシングル「High」を含めた全13曲収録。
今回はこのアルバムから、日本語のフレーズから始まるのが印象的な「I Love U」(2022)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
The Chainsmokers – I Love U (2022)
楽曲情報
The Chainsmokers (ザ・チェインスモーカーズ)
結成 :2012年
ジャンル:EDM, Pop
メンバー:Andrew Taggart, Alex Pall
レーベル
Disruptor Records
Columbia Records
プロデューサー
Ian Kirkpatrick
The Chainsmokers
元ネタ・サンプリング
グランブルーファンタジー
T-Pain feat. Akon – Bartender (2007)
“I Love U” 元ネタ・サンプリング ①
グランブルーファンタジー
元ネタになったのは、2014年から日本で配信されているスマホ向けソーシャルゲーム「グランブルーファンタジー」です。
これは、ゲーム内に登場するキャラクタークラリスの声を演じる佐倉綾音の声がサンプリングされたもので、グランブルーファンタジー公式Twitterでもこの一件についてツイートしています。
【グランブルーファンタジー】ニューヨークを拠点に活動するアーティスト「ザ・チェインスモーカーズ」の最新アルバム『ソー・ファー・ソー・グッド』収録楽曲「アイ・ラヴ・ユー」に、クラリスのボイスがサンプリングされています!ぜひご視聴ください。 ⇒ https://t.co/33KpCmM5XF #グラブル
— グランブルーファンタジー (@granbluefantasy) May 14, 2022
またこのフレーズは、The Chainsmokersのツアーでドラムを担当し、彼らのMVにも頻繁に出演しているMatt McGuireが見つけたようです。
メンバーのAndrew TaggartはThe Chainsmokersの公式Discordサーバーで、彼がこのサンプルを見つけたとき、チームは「デスノート」と「フードウォーズ」という2つのアニメをたくさん見ていたようで、メンバーのAlex Pallが曲への収録を決定したことを明かしています。
“I Love U” 元ネタ・サンプリング ②
T-Pain feat. Akon – Bartender (2007)
さらにThe Chainsmokersの「I Love U」は、フロリダ州タラハシー出身のラッパーT-Pain (T-ペイン)の「Bartender」(2007)をサンプリングしています。
この曲は、彼が立ち上げたレーベル “Nappy Boy Entertainment” から初めての作品としてリリースされセカンドアルバム「Epiphany」(2007)に収録され、アルバムは全米チャート1位を獲得。
また「Bartender」は、T-Painと最初にレーベル契約を交わしたAkon (エイコン)とのコラボシングルで、全米チャート5位を記録。
アルバムからのシングル「Buy U a Drank (Shawty Snappin’)」に続くヒット曲となりました。
T-Pain feat. Yung Joc – Buy U A Drank (Shawty Snappin’) (2007)
終わりに
アルバム「So Far So Good」の制作のため、活動休止をしていたThe Chainsmokersですが、これについて次のように明かしています。
俺たちは『4年前にこのアルバムを作れたらよかったのに』と言い続けているんだ。 2019年の終わり、俺らは少し迷いを感じていたんだ。 3rdアルバムを出したばかりで、2回目のアメリカでのメジャーツアーを終えたところでね。 感謝しつつも、疲れ果てていたから俺たちは振り返る時間を取って、このプロジェクトに最もハイになったものを再発見する必要があると考えたんだ。 それが今、ようやく実現したよ。 俺たち自身、俺たちの音楽、そして俺たちがこの仕事をする理由への愛情を再び見つける時間を与えてくれてありがとう。 実は、このアルバムは今しか作れなかったんだ。
この機会に、元ネタと併せて聞いてみてはいかがでしょうか。
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