元ネタ・サンプリング Nas – Street Dreams (1996) 2Pacと同ネタをサンプリングしたのは偶然だった?!

1990年代
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ニューヨーク、ブルックリンで生まれたNas (ナズ)は、幼少期にクイーンズに移り住み、そこでプロデューサーのLarge Professorと出会うことでラッパーのキャリアをスタートさせます。

1991年、NasLarge ProfessorがプロデュースしたヒップホップグループMain Sourceのアルバム「Live at the Barbeque」に出演し、翌年にColumbia Recordsと契約を交わします。

1994年にデビューアルバム「Illmatic」をリリースし、全米チャート12位を記録。

5枚のシングルはチャートで大きな成功を収めることができなかったものの、このアルバムは音楽評論家から絶賛され、ニューヨークのラップシーンの復興に大きく貢献することになりました。

1996年にセカンドアルバム「It Was Written」をリリース。

前作「Illmatic」とは対照的に、よりメインストリームを意識した作品となり、その結果、発売初週に27万枚を売り上げ全米チャート1位を獲得。

今回は、このアルバムからセカンドシングル「Street Dreams」(1996)をピックアップ。

ここでは、この曲の元ネタについて解説します。

Nas – Street Dreams (1996)

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楽曲情報

Nas (ナズ)
出身地 :ニューヨーク、クイーンズ
生年月日:1973年9月14日
ジャンル:Hip Hop

レーベル
Columbia Records

プロデューサー
Trackmasters

元ネタ・サンプリング
Linda Clifford – Never Gonna Stop (1979)
Eurythmics – Sweet Dreams (Are Made of This) (1983)

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“Street Dreams” 元ネタ・サンプリング ①

Linda Clifford – Never Gonna Stop (1979)

元ネタになったのは、ニューヨーク出身のシンガーLinda Clifford (リンダ・クリフォード)「Never Gonna Stop」(1979)です。

彼女は、1970年代半ばにCurtis MayfieldのレーベルCurtom Recordsと契約を交わし、アルバム「If My Friends Could See Me Now」(1978)をリリース。

アルバムタイトル曲の「If My Friends Could See Me Now」「Runaway Love」がヒットし、アルバムはR&Bチャート9位を記録。

翌年1979年にアルバム「Here’s My Love」をリリースし「Never Gonna Stop」はこのアルバムに収録されています。

またNas「Street Dreams」は、同じく1996年にリリースされた2Pac「All Eyez On Me」も同ネタをサンプリングしており、この曲をプロデュースしたTrackmastersPokeによると、それは偶然の一致だと明かしています。

当時、2Pacも同じサンプルを出していたんだ。
彼がそんなことをやっていたなんて、俺らは知らなかった。
2PacNasのアイデアをパクったのか、Nas2Pacのアイデアをパクったのかって聞く人もいる。
『どうなっているんだ』と言う人もいる。
彼らは西海岸でクリエイティブに、俺らは東海岸でクリエイティブにやっていて、たまたまそういう展開になっただけなんだ。
まったくの偶然だったんだ。

2Pac – All Eyez On Me (1996)

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“Street Dreams” 元ネタ・サンプリング ②

Eurythmics – Sweet Dreams (Are Made of This) (1983)

Nas「Street Dreams」は、Eurythmics (ユーリズミックス)「Sweet Dreams (Are Made of This)」(1983)もサンプリングしています。

この曲は、彼らのセカンドアルバム「Sweet Dreams (Are Made of This)」(1983)に収録。

シングルは全米チャート、カナダチャート1位を獲得し、彼らは瞬く間に世界中に知られるようになりました。

音楽メディア誌ローリングストーンが選ぶ「The 500 Greatest Songs of All Time」の1つに選出され、YouTubeでは6億回再生を記録しています。

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終わりに

Nasは、この曲について次のように明かしています。

当時、俺の周りにはこういう人が普通にいたんだ。
みんな音楽でお金を得ようと音楽業界に飛び込んできたわけではなく、まだハスリンしていた。
俺は片足をストリートに置いていたから、一緒にいる人たちの声を代弁していたんだ。
あいつとあいつが何を話しているかなんて関係なく、俺は現実について話していたんだ。
この曲のフックは俺が歌ったんだけど、この時代で歌っていたのは俺が初めてだった。
ビギーが「Playa Hater」を歌うまで、人々は憎しみを抱いていた。
彼は憎しみが始まろうとするのを止めたんだ。
ビギーがやるのを見て、彼らは『よし、今はこういう流れなんだろう』と思ったんだろうね。

この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。

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