1990年代にガールズグループDestiny’s ChildのリードシンガーでブレークしたBeyoncé (ビヨンセ)。
2003年に発表したソロデビューアルバム「Dangerously in Love」は発売初週に31万枚以上のセールスを記録し、全米チャート1位を獲得。
またグラミー賞5部門を受賞し、全世界で1100万枚以上を売り上げるなど、彼女のソロキャリアを大きく飛躍させる作品になりました。
今回はこのアルバムに収録しており、当時ボーイフレンドであったJay-Z (ジェイ・Z)を迎えた「Crazy in Love」(2003)をピックアップ。
彼女の代名詞とも言えるこの曲と、元ネタについて解説します。
Beyoncé feat. Jay-Z – Crazy in Love (2003)
楽曲情報
Beyoncé (ビヨンセ)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1981年9月4日
ジャンル:R&B
Jay-Z (ジェイ・Z)
出身地 :ニューヨーク、ブルックリン
生年月日:1973年12月4日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Columbia Records
プロデューサー
Rich Harrison
Beyoncé
元ネタ・サンプリング
The Chi-Lites – Are You My Woman? (Tell Me So) (1970)
“Crazy in Love” 元ネタ・サンプリング
The Chi-Lites – Are You My Woman? (Tell Me So) (1970)
元ネタになったのは、イリノイ州シカゴで結成したソウルグループThe Chi-Litesの「Are You My Woman? (Tell Me So)」(1970)です。
この曲は彼らの2枚目のアルバム「I Like Your Lovin’ (Do You Like Mine?)」(1970)に収録。
この作品は前作のアルバム「Give It Away」(1969)に収録していた7曲をそのまま使用し、3曲のみ新曲で追加されたものになっています。
これは、グループがニューアルバムを作れるだけの素材を録音していなかったためだと考えられいます。
しかしシングルカットとなった「Are You My Woman? (Tell Me So)」は、前述したBeyoncéにサンプリングされたことで、リリースから30年以上の時を経て再び注目を集めるナンバーになりました。
終わりに
同じくDestiny’s ChildのメンバーのKelly RowlandとNellyによるシングル「Dilemma」(2002)がヒットしていた為に、レーベルがアルバムのリリースを何度も見送ったと言われています。
その中でBeyoncéは、さらにレコーディングを重ねて今作を発表することができました。
しかし制作時にプロデューサーのRich Harrisonがこの曲のビートのサンプルを聞かせるも、Beyoncéはあまり良いとは感じなかったと明かしています。
この曲は、ゴーゴーのような雰囲気があって、オールドスクールな感じがしたわ。 この曲が人々に受け入れられるかどうかはわからなかったわ。
曲中で鳴り響くファンファーレで何ができるのかわからず、あまりにもレトロな感じを受けたBeyoncé。
21世紀にホーンのリフを使う人はいないことに不安を感じていたようです。
そんなこともありながら最終的に彼女は楽曲を気に入り
さあ、曲を書いて。2時間後には戻ってくるから。
と言って去っていったBeyoncé。ソングライターとしての経験が豊富なRich Harrisonですが、前日の二日酔いのダメージと共に制作に追われることに。
その後楽曲は完成するもJay-Z (ジェイ・Z)は、この曲の制作に遅れて参加。
午前3時頃にスタジオに来て、10分ほどで即興でラップをレコーディングしたと言われています。
二日酔いで書いた曲なんだ。
と明かしたRich Harrison。しかしリリースすると音楽メディア誌Rolling Stoneは「史上最高の500曲」の118位に選出。
彼女の代名詞とも言えるナンバーになり、2000年代の代表的な1曲になりました。
この機会に改めて、彼女のクラシックを聞いてみてはいかがでしょうか。
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