ロサンゼルスで1995年に結成したBlack Eyed Peas (ブラック・アイド・ピーズ)は、2003年のシングル「Where Is the Love?」が13カ国のチャートで1位を獲得し、イギリスで最も売れたシングルとなりました。
彼らは2005年に4枚目のアルバム「Monkey Business」を発表し、世界各国のチャートで首位を獲得。
このアルバムは全世界で900万枚以上の売り上げを記録し、グループにとって大成功を収めました。
今回はこの作品から4枚目のシングル「Pump It」をピックアップ。
この曲は、イントロから大ネタを起用し、疾走感溢れたナンバーに仕上がりました。
ここでは元ネタについて解説します。
Black Eyed Peas – Pump It (2005)
楽曲情報
Black Eyed Peas (ブラック・アイド・ピーズ)
結成 :1995年
ジャンル:Hip Hop, Pop
レーベル
A&M Records
will.i.am Music Group
プロデューサー
will.i.am
元ネタ・サンプリング
Dick Dale & His Del-Tones – Miserlou (1962)
“Pump It” 元ネタ・サンプリング
Dick Dale & His Del-Tones – Miserlou (1962)
元ネタになったのは、マサチューセッツ州ボストン出身のDick Dale (ディック・デイル)の「Miserlou」 (1962)です。
この曲の原曲者は不明ですが、元々オスマン帝国を起源とする東地中海地域の民謡で、1920年代にはアラビア人、ギリシャ人、ユダヤ人のミュージシャンが演奏していたと言われています。
また1920年代以降にアメリカに定住したアラブ系アメリカ人、アルメニア系アメリカ人、ギリシャ系アメリカ人のコミュニティで人気を博し、1946年にアメリカのピアニストJan Augustがカバーしてヒット。
1962年にDick Daleがロックテイストのカバーを披露し、世界的に知られるようになりました。
Jan August – Misirlou (1946)
終わりに
グループのメンバーであり、今作のプロデュースをしているwill.i.amは、この曲について次のように明かしています。
ブラジルでCDを作っていたんだ。 コンピレーションCDを見つけて、あるものだと思っていたら、別のものだったんだ。 そしたらDick Daleの「Miserlou」という曲が入っていたんだ。 最初は、自分が買いたかったのはこれではないと怒ったね。 でも本当にあの曲はホットだ。こんな曲をやるべきだってみんなに言ったんだ。 パソコンを起動させて、電車の中でビートを作ったんだ。 その後に東京に行かなくちゃいけなかったから、飛行機の中でビートを仕上げたよ。 東京の公園でボーカルを録音して、それが「Pump It」という曲のレコーディングになったんだ。
日本でも人気絶頂であったBlack Eyed Peasは、東京に行く中でビートを制作し、東京の公園でレコーディングしたという驚きのストーリーを明かしてくれました。
世界的なヒット曲となったこの曲を、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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