Coi Lerayの新EP「Blue Moon」:音楽を通じた自己表現と成長の物語

2020年代
2020年代C
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Coi Leray (コイ・リレイ)は、2022年にGrandmaster Flashの大胆なサンプリングを取り入れたシングル「Players」をリリースし、これが彼女の初の全米トップ10入りを果たしました。その後、翌年にはセカンドアルバム「Coi」(2023)を発表し、このアルバムからは合計4つのシングルがリリースされました。

そして、アルバム「Coi」のリリースから約2ヶ月後の8月、Coi LerayはEP「Blue Moon」(2023)を発表しました。以下では、この新しいEPに焦点を当てて詳しく説明します。

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アルバムの発表から1ヶ月後には制作を始める

Coi Lerayの前作「Coi」は、全米アルバムチャートで102位、R&B/Hip Hopアルバムチャート45位という結果に終わり、前作の成功からは一歩下がる形となりました。さらに、「Players」の成功にもかかわらず、アルバムのセールスは期待に応えられないものでした。こうした状況を受けて、彼女は前作「Coi」のリリースからわずか1ヶ月後には、新作の制作に着手したように思われます。

Coi Lerayは自身のInstagramを通じて、新作のEPタイトルが「Blue Moon」であることをファンに明かしました。こうした背景からもわかる通り、彼女は前作の制作過程や反応を真摯に受け止め、すばやく新しいクリエイティブプロジェクトに取り組む決断を下したことがうかがえます。

そして、EP「Blue Moon」のリリース数日前、Coi Lerayは繰り返しメディアの影響を受けることについて述べ、自身のストーリーを適切に伝えることの難しさを感じていると述べました。しかし、彼女は音楽を通じて自己表現したいという思いを強く抱き、その願いを自身のInstagramを通じてシェアしました。

このEPで、私は弱さを知った。
新しいことに「挑戦する」ことに疲れてしまって、BESTなことをしたかったの。
メディアの物語に巻き込まれてしまうから、自分のストーリーを語るのは苦労するけど、音楽で伝えるのが最良の方法なんだ。
1日中インターネット上でみんなと議論できなくてごめんね。

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EP「Blue Moon」について

さらに、Coi Lerayは新作EP「Blue Moon」について、音楽業界から受けるプレッシャーの大きさにも触れ、その中での成長と成功に感謝の意を表しています。彼女はベテランラッパーであるBusta Rhymesの言葉を引用し「旅が終わっていない人を批判するのは誰なんだ?」と述べることで、個々の旅や進化を尊重し、成長の過程を大切にする姿勢を示しています。

これは私の人生、私のストーリーなんだから、私に語らせればいいじゃない。
私に語らせてくれない理由はなに?せめてチャンスをちょうだい。
音楽業界で私にかかるプレッシャーの大きさといったら計り知れないわ。
私が成長してきたアイコンたちと同じ赤いカーペットやステージを歩むことになるなんて、誰が想像できただろう。
5年間のちょっとしたキャリアでビルボードチャートでのノミネートやアイコンたちと隣に座ったり。
ここまで来られたことにただただ感謝している。
ただ、@bustarhymesが言ったように『旅が終わっていない人を批判するのは誰なんだ?』楽しんでね。

そう明かす彼女の新作は、客演なしの全5曲、11分少々が収録されています。

EPのオープニングトラックである「Liquor and Weed」は、自己と向き合う方法、友情の喪失、成長、金銭的な成功などについて歌われています。歌詞全体を通して、現代の若者たちの抱えるテーマが取り上げられ、自己探求と人間関係の葛藤が描かれています。

Coi Leray – Liquor and Weed

3曲目の「Isabel Marant」は、活気にあふれるレイジビートの上でラップが展開されています。この曲では、Coi Lerayは彼女自身の成功と自信、高級ブランドのファッション、そして自由なライフスタイルについて歌っています。

さらに、この曲ではフィメールラッパーLattoに言及し、Coi Lerayは「Yeah I’m on they ass (Yeah) / Hop up out that couch and roll up latto out the bank (Bank, let’s go)」とラップしています。

この一節は、以前Lattoがリリースしたシングル「Put It On Da Floor」の歌詞「Smokin’ on that gas, blunt big as Coi Leray / Bitches like to run they mouth, but I’m the type to run a fade」と直接的に関連しているようです。

Latto – Put It On Da Floor

最初の反応では、Coi Lerayはこのバースに対して不快感を抱いていましたが、後に削除されたツイートで過剰に反応してしまったかもしれないと述べました。彼女によれば、自身の名前がクリックベイト(クリックを煽るタイトル)のために使用されることには賛同せず、特に自身の関わりがない人々によって使用されることには不快感を感じたとのことです。

たぶん、私は過剰に反応したんだと思う。
結局のところ、クリック数やいいねのために私の名前を言わないで。
特に私たちが話したり、コミュニケーションをとったりしないならね。
私は鈍感でも敏感でもない。私と何も比較しないで。
実際に揉めたビッチに言及しな。

その後、Lattoはこの曲をCardi Bとの公式リミックスとして発表し、その際にこのバースを変更しました。一方で、Coi LerayLattoとの諍いを望まず、ツイートで「Lattoとビーフになりたくない」と述べています。

私の名前が書かれたディスソングが混乱させたわ。
Lattoへたくさんの愛を!
褒めてくれてありがとう 💯💫💖

Coi Leray – Isabel Marant

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おわりに

アルバム「Coi」の売上が伸び悩む中、Coi Lerayはすぐさま次作プロジェクトの制作に取り組み、わずか2ヶ月と短い期間でEPのリリースを終えました。

また、EPのタイトルである「Blue Moon」は、8月30日に世界中で青い月が見えるとされる日であり、その日にリリースされるという巧妙な計らいが行われました。

旅路の途中で自らの声を見つけ、プレッシャーや批判にも立ち向かう姿勢を示すCoi Leray。彼女の新たなEP「Blue Moon」は、音楽を通じての自己表現と成長の物語を語りかけます。

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