90年代初頭からラッパーとしてのキャリアを歩み、1999年に発表したシングル「Party Up (Up in Here)」はクラブバンガーとして、現代でも愛される1曲となっているDMX (ディーエムエックス)。
またSwizz Beatzの叔父と叔母によって設立されたレーベル、ラップグループの “Ruff Ryders” ではEveやThe LOXなどと一世を風靡し、グループの中心人物として東海岸Hip Hopを牽引してきました。
そんなDMXの5枚目のアルバム「Grand Champ」から「Where the Hood At?」を今回はピックアップ。
アルバムと元ネタ、また現在の彼について併せて解説していきます。
楽曲情報
DMX (ディーエムエックス)
出身地 :ニューヨーク、ヨンカーズ
生年月日:1970年12月18日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Def Jam Recordings
Ruff Ryders
プロデューサー
Tuneheadz
元ネタ・サンプリング
Albert King – I’ll Play the Blues for You (1972)
DMX – Where the Hood At? (2003)
元ネタ・サンプリング
Albert King – I’ll Play the Blues for You (1972)
元ネタとなったのはミシシッピ州インディアノーラ出身のシンガー、ギタリストのAlbert Kingの「I’ll Play the Blues for You (1972)」です。
彼の7枚のアルバム「I’ll Play the Blues for You」(1972)に収録されており、シングルは2017年にテネシー州メンフィスに設立された音楽博物館 “Blues Hall of Fame” に殿堂入りしています。
またAlbert Kingは2011年に、音楽メディア誌「ローリングストーン」の「史上最も偉大な100人のギタリスト」で13位に選出されています。
アルバム “Grand Champ“
5枚目のスタジオアルバムとなった今作は全24曲収録され、発売初週に31万以上を記録することで初登場で全米チャート1位を獲得。
5作連続でアルバムチャート1位を達成する快挙となりました。
アルバムからSwizz Beatzを迎えたパーティーチューン「Get It On The Floor」はクラブヒットし、DMXのクラシックとも言われるナンバーとなりました。
DMX feat. Swizz Beatz – Get It On The Floor (2003)
Where the Hood At?
この曲は1989年にラッパーのBig Daddy Kaneが発表した「Young, Gifted and Black」をアップデートした作品とも言われています。(サンプリングソースが一緒なので、言い方次第で変わってしまいますが・・・)
またMVではDMXが在住しているニューヨーク、ヨンカーズをメインに撮影されており、彼と同じくRuff Rydersに所属しているラッパーのDrag-On、Swizz BeatzやFat Joe、Busta Rhymesがカメオ出演しています。
MVの後半ではアルバム収録曲の「A’Yo Kato」にスイッチされ、亡くなった友人への追悼の意を表しています。
オーバードーズにより昏睡状態
DMXの「Where the Hood At?」はいかがでしたでしょうか。
久しぶりに彼のがなり声を、耳にした方も多いのではないでしょうか。
しかしながら本人は、2021年4月2日に自宅で薬物の過剰摂取により心臓発作を起こし緊急入院。
現在は生命維持装置につながられ昏睡状態とのことです。(2021年4/5現在)
非常に危険な状態であるDMX。元気な姿を取り戻し、再び彼の勢いに乗ったラップが聞けることを願いたいですね。
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