JENNIE「Ruby」アルバムの秘密: 「with the IE (way up)」と「Jenny from the Block」のサンプリング背景

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韓国出身のJENNIE (ジェニー)は、2004年まで韓国で育ち、その後ニュージーランドに移住しました。その後、2010年に韓国のYG Entertainmentのオーディションに合格し、韓国へ戻りました。そして2016年、BLACKPINKのメンバーとして華々しくデビューを果たしました。

2018年11月には、ソロデビューシングル「Solo」をリリースしました。この曲は韓国のサークルデジタルチャートや、アメリカのビルボードワールドデジタルソングチャートで1位を獲得し、そのミュージックビデオは、韓国女性ソロアーティストとして初めてYouTubeで10億回再生を突破しました。さらに、「You & Me」と「One of the Girls」が商業的に大成功を収め、前者はビルボードのグローバルチャートで1位に輝きました。

JENNIEは2023年に自身のレーベル「Odd Atelier」を設立し、2024年にはColumbia Recordsと契約しました。2025年3月には、ソロデビューアルバム『Ruby』からのリードシングル「Mantra」がUKシングルチャートで韓国女性ソロアーティストとしての最高順位を記録し、注目を集めています。

今回は、アルバム『Ruby』に収録されている「with the IE (way up)」について、その元ネタや背景を詳しく解説します。

JENNIE – with the IE (way up) (2025)

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『with the IE (way up)』元ネタ・サンプリング情報

JENNIEの「with the IE (way up)」は、Jennifer Lopez (ジェニファー・ロペス)の2002年のヒット曲「Jenny from the Block」をサンプリングしています。

Jennifer Lopez – Jenny from the Block (2002)

この曲は、Jennifer Lopezの3枚目のアルバム『This Is Me… Then』のリードシングルとしてリリースされ、商業的には大成功を収めましたが、批評家の間では賛否が分かれました。「自己表現の強い楽曲」と評価する声もあれば、「歌詞が幼稚で笑える」という意見もありました。それでも、カナダではチャート1位を獲得し、アメリカの全米チャートでは3位にランクインするなど、世界中で大ヒットを記録しました。

この曲は、R&Bとオールドスクール・ヒップホップの要素を持ち、Jennifer Lopezが自分のルーツであるブロンクスを大切にしていることを表現しています。また、20th Century Steel Bandの「Heaven and Hell Is on Earth」や、Boogie Down Productionsの「South Bronx」などの楽曲がサンプリングされていることでも注目されています。

ミュージックビデオには、当時の恋人ベン・アフレックが出演しており、パパラッチの視点から描かれた内容が話題となりました。その後、この映像がアフレックのキャリアに影響を与えたとも言われています。さらに、2024年にはJennifer Lopez自身が「Jenny from the Block」を、「Hearts and Flowers」でサンプリングしました。

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「with the IE (way up)」の歌詞とテーマ

「with the IE (way up)」は、成功への自信と、批判に対する強気な姿勢を表現した楽曲です。サビでは「上へ(Way up)」と繰り返し、成功を強調する一方で、批判や攻撃を受けても動じない姿勢を「防弾ガラス」などの比喩を使って表現しています。バースでは、周囲の評価への反発やプレッシャーに対する感情が描かれ、ブリッジでは「天使と悪魔」のような多面性を強調しています。全体として、強い自己表現と不屈の精神を感じさせる一曲となっています。

また、タイトルの「IE」はJENNIEの名前にリンクしており、彼女自身を表現する重要な要素です。この楽曲は、オールドスクールなヒップホップの雰囲気を取り入れつつ、JENNIEのたくましさを際立たせています。批判や厳しい視線に屈せず、堂々と立ち向かう姿勢を示しています。

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アルバム『Ruby』について

JENNIEのデビューソロアルバム『Ruby』は、2025年3月7日にOdd AtelierとColumbia Recordsからリリースされました。このアルバムは、彼女がYG EntertainmentとInterscope Recordsを離れた後の初めてのソロ作品であり、El Guincho、Diplo、Mike Will Made Itなどがプロデューサーとして参加しています

アルバムには、Childish GambinoやDua Lipa、Kali Uchisといったアーティストがゲストとして参加し、ポップ、ヒップホップ、R&Bの各ジャンルを探求しています。テーマとしては、JENNIEの人間関係や成功、影響力について触れています。アルバムは批評家から高く評価され、JENNIEの多才さやパフォーマンス能力、ソロアーティストとしての可能性が賞賛されました。リードシングル「Mantra」は商業的に成功を収め、Billboard Global 200でトップ5入りを果たしました。

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名前の由来と『Ruby』に込めた思い

JENNIEは11歳の頃、自分のアイデンティティを確立したいという思いから、名前を「JENNIE」ではなく「Ruby」に変更しました。その名前には多くのインスピレーションが込められており、新しい章の始まりを象徴しています。また、シェイクスピアの『お気に召すまま』からインスピレーションを受け、「自分の好きなように」アルバムを作ることを決意したと語っています。

彼女自身の言葉を借りると、「自分だけのアイデンティティを作りたいと思った11歳の頃、それが『Ruby』という名前に繋がった」とのことです。JENNIEは、これまでの経験を通じて自己表現の重要性を学び、このアルバムを通じてその思いを世界に届けることを目指しています。

「これは私がニュージーランドに住んでいなかった頃の話よ。当時、11歳くらいの頃、私は心のどこかで、自分だけのアイデンティティを作りたいと思っていたの。JENNIEという名前では自分を表現できていないと感じていて、「もっと長い名前が欲しい」と思ったから、それで誕生したの。
でも、時間が経つにつれて気づいたのは、私は若い頃から自分がどうありたいかを知っていて、それを実現するために何が必要かということが重要だったということ。だから、このアルバムにRubyという名前を選んだ理由の一つでもあるわ。
でもその名前にはたくさんのインスピレーションが込められていて、それは単に私が自分を表現することだけにとどまらないの。私にとって、それは新しい章が始まるような感覚で、アルバムに関する色んなことを参考にする時間を費やしたいと思ったの。
それでシェイクスピアの『お気に召すまま』という劇が浮かんだわ。タイトルを見た瞬間、『As You Like It』という言葉がすごく心に響いて、『わぁ、私は自分が何が好きか分からない』と思ったわ。前と同じテーマで、このアルバムを「自分の好きなように」作ろうと自分に言い聞かせたわ。誰が何と言おうと気にしない、と。それで制作が始まったの。
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おわりに

JENNIEはそのキャリアを通じて、常に自分の思いを音楽に込め、強い自己表現をしてきました。アルバム『Ruby』を通じて、彼女は新たな一歩を踏み出し、自己表現と自信をテーマにした楽曲を届けています。彼女の音楽には、過去の経験を活かしつつ、常に前進し続ける姿勢が感じられ、これからもJENNIEの音楽がどのように進化し続け、リスナーに新たなインスピレーションを与えるのかが楽しみです。

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