1989年、Janet Jackson (ジャネット ジャクソン)の4枚目のアルバム「Janet Jackson’s Rhythm Nation 1814」は全米アルバムチャートで1位を獲得し、ビルボード史上初めて7枚のシングルが全てチャートのトップ5入りを果たしたアーティストとなりました。
しかし音楽業界における彼女の成功は、ジャクソン家の一員であること、プロデューサーに依存したアーティストであることを指摘する批判もありました。
この批判を払拭するため、1993年に全曲作詞、全曲共同プロデュース、Jimmy Jam & Terry Lewisとの共同編曲によるアルバム「janet.」を発表し、再び全米アルバムチャートで1位を獲得。
発売初週に35万枚を売り上げ、当時の女性アーティストの初週売り上げ最高記録を樹立し、全米だけで700万枚、全世界で1500万枚を売り上げたと言われています。
今回は、このアルバムからのリードシングル「That’s the Way Love Goes」(1993)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Janet Jackson – That’s the Way Love Goes (1993)
楽曲情報
Janet Jackson (ジャネット ジャクソン)
出身地 :インディアナ州ゲーリー
生年月日:1966年5月16日
ジャンル:R&B
レーベル
Virgin Records
プロデューサー
Jimmy Jam & Terry Lewis
Janet Jackson
元ネタ・サンプリング
James Brown – Papa Don’t Take No Mess (1974)
“That’s the Way Love Goes” 元ネタ・サンプリング
James Brown – Papa Don’t Take No Mess (1974)
元ネタになったのは、サウスカロライナ州バーンウェル出身のシンガーJames Brown (ジェームス・ブラウン)の「Papa Don’t Take No Mess」(1974)です。
この曲は、彼のシングル「The Payback」同様、映画「Hell Up in Harlem」のサントラ用にレコーディングされましたが、収録が見送られて2枚組のシングルとしてリリース。
彼にとって17作目にして最後のR&Bナンバーワンヒットになり、38枚目のアルバム「Hell」(1974)には、約14分のフルバージョンで収められています。
またサンプリングソースとしても注目を集め、Biz MarkieやMary J. Bligeなど、これまでに60曲以上で使用されています。
Biz Markie – Vapors (1988)
Mary J. Blige – You Don’t Have to Worry (1993)
終わりに
Janet Jacksonの「That’s the Way Love Goes」は全米チャートで8週に渡って首位を獲得、全世界で300万枚以上を売り上げ、グラミー賞「最優秀R&Bソング賞」を受賞しています。
またこの曲のMVには、当時無名だったJennifer Lopezがバックダンサーとして出演しており、彼女は後にJanet Jacksonがエンターテインメント業界に進出するきっかけになったと語っています。
『The Pleasure Principle』のMVを見たとき、この業界に入る気になったの。 Janet Jacksonは、私のダンスやMVのすべてに大きなインスピレーションを与えてくれるから、忘れることはできないわ。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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