元ネタ・サンプリング Madonna – Hung Up (2005) マドンナはABBAにサンプリングの使用許可を手紙で求めていた?!

2000年代
2000年代M
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2005年、Madonna (マドンナ)は10枚目のアルバム「Confessions on a Dance Floor」をリリースし、アメリカでは発売初週に35万枚を売り上げ、全米チャートで1位を獲得。

また、全世界では発売初週に360万枚以上を売り上げ、40ヵ国のチャートで1位を獲得し、最も多くの国のチャートで首位を獲得したとして、2007年のギネスワールドレコードに登録されました。

このアルバムからリードシングル「Hung Up」(2005)は、41ヵ国のチャートで首位を獲得し、全米チャートでも1位を獲得。

これは、彼女にとって全米シングルチャートでは36作目のトップ10入りを果たし、Elvis Presley(エルビス・プレスリー)と並んで最も多くのトップ10入りを果たしたアーティストとなりました。

ここでは、ヒット曲「Hung Up」の元ネタとサンプリングの経緯について解説します。

Madonna – Hung Up (2005)

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楽曲情報

Madonna (マドンナ)
出身地 :ニューヨーク
生年月日:1958年8月16日
ジャンル:Pop

レーベル
Warner Records

プロデューサー
Stuart Price
Madonna

元ネタ・サンプリング
ABBA – Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight) (1979)

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“Hung Up” 元ネタ・サンプリング

ABBA – Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight) (1979)

元ネタになったのは、スウェーデンのポップグループABBA (アバ)「Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)」(1979)です。

この曲は、1976年から1979年にかけてレコーディングされた楽曲を収録した、彼らの北米・ヨーロッパツアーに合わせて発売されたコンピレーションアルバム「Greatest Hits Vol. 2」(1979)に収録されています。

このアルバムは、日本で92万枚以上のセールスを記録する大ヒットとなり、1980年代にMichael Jacksonのアルバム「Thriller」が100万枚を超えるまで、当時の海外アーティストのアルバムとしては最高の売上を記録しています。

「Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)」は、アルバムに収録された唯一の新曲で、このシングルはベルギー、フィンランド、フランス、など7ヵ国のチャートで1位を獲得。

以来、50組以上のアーティストにカバーされるなど、世界中のオーディエンとアーティストを魅了した1曲になりました。

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ABBAはマドンナから楽曲のサンプリングを手紙を受け取り使用許可を出した?!

このヒットソングをサンプリングしたMadonnaは、リリース前にABBAに曲の使用許可を求める手紙を送ったことを明かしています。

数々のヒットソングで世界的に有名なABBAですが、一般的に自分たちの曲のサンプリングの許可をしておらず、Fugeesは例外でシングル「Rumble In The Jungle」(1996)で彼らの「The Name of the Game」(1977)をサンプリングしています。

これをMadonnaが知っていたかどうかは定かではありませんが、MadonnaABBAのメンバーであるBenny AnderssonBjörn Ulvaeusの2人に、この曲をサンプルとして使うことについて手紙を送ったようです。

その後、この曲を聴いたABBAのメンバーは、次のように明かしています。

まず聴いてみないとわからないと言ったけれど、30分後には素晴らしいものだとわかったよ。
これは、私たちが許可した数少ない曲のひとつなんだ。
「Hung Up」は、ABBAがポップのDNAの一部であることを示していると思うよ。
私たちの楽曲を使いたいという要望はたくさんあるけど、普段は「No」なんだ。
許可したのは2度目になったね。
今回は、Madonnaをとても尊敬しているからこそ「Yes」と言ったんだ。
彼女はガッツがあるし、21年間も活動している。
悪いことではないよ。

また収録されているアルバム「Confessions on a Dance Floor」はディスコやエレクトロポップ、クラブミュージックにインスパイアされた作品に仕上がっていますが、これについてMadonnaは次のように明かしています。

この曲(Hung Up)で音楽の方向性が決まったよ。
それまでは「Hello Suckers」というミュージカルのサウンドトラックを全部やっていたんだけど、これはやりたくないと思って、うまくいかなかったんだ。
そこで、Luc Bessonと一緒に、彼が脚本を担当するミュージカルを書くことにしたんだ。
それで、まったく新しい曲のかたまりを作り始めたんだけど、脚本を読んで、それが嫌で「これはくだらない、破棄しよう」と思ったの。
それで、疲れ果ててしまったんだ。
ツアーが終わって、レコード会社から「アルバムを出してくれ」と言われて、「もうアイデアがない、限界だ」と思ったの。
それで、こっちに来て実験的にやってみたら、あの曲がすごく良かったから『よし、これだ、ダンスミュージックばっかり作るぞ』ってね。

Madonnaはアルバム制作に苦労していたようですが、この曲に満足して制作意欲が湧き、リリースに漕ぎ着けたようです。

この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。

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