Mariah Carey (マライア・キャリー)は、1990年に自身の名前を冠したアルバムでデビューし、11週に渡って全米アルバムチャート1位を獲得。
また4枚のシングルが全米チャート1位を獲得し、1991年のシングル「Emotions」が再び首位に輝くなど、全米中でマライア旋風を巻き起こしました。
そんな彼女が1993年に3枚目のアルバム「Music Box」をリリース。
このアルバムは全米チャート1位に輝いたほか、世界10カ国以上のチャートで首位を獲得。
また日本国内だけで220万枚、全世界では2800万枚以上のセールスを記録するなど、彼女の代表作の1つになりました。
今回は、このアルバムからシングルカットされた「Dreamlover」(1993)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Mariah Carey – Dreamlover (1993)
楽曲情報
Mariah Carey (マライア・キャリー)
出身地 :ニューヨーク、ハンティントン
生年月日:1970年3月27日
ジャンル:R&B
レーベル
Columbia Records
プロデューサー
Dave “Jam” Hall
Mariah Carey
元ネタ・サンプリング
The Emotions – Blind Alley (1971)
“Dreamlover” 元ネタ・サンプリング
The Emotions – Blind Alley (1971)
元ネタになったのは、シカゴ出身のガールズグループThe Emotions (エモーションズ )の「Blind Alley」(1971)です。
この曲は、彼女たちのセカンドアルバム「Untouched」(1971)に収録し、アルバムはIsaac Hayes、Ronnie Williams、David Porterといった巨匠たちによってプロデュースされています。。
また「Blind Alley」は、特に80年代から90年代にかけてリリースされた楽曲に多くサンプリングされており、Big Daddy KaneやA Tribe Called Questなどが使用しています。
またその数は170曲以上で、The Emotionsのほかのどの曲よりも多いです。
Big Daddy Kane – Ain’t No Half-Steppin’ (1988)
A Tribe Called Quest feat. Consequence – Phony Rappers (1996)
終わりに
「Dreamlover」の楽曲制作について、Mariah Careyは次のように明かしています。
私はハッピーな感じ、もっとオープンで開放的なものを作りたかったんだけど、でもそれはデイヴ(プロデューサー)がしたいことじゃない。 彼の本質とは全く逆のものなのよ。 だから、彼は「ああ、ハッピーなものをやりたいのか」と言ったわ。 「わかったよ、わかったよ」と。 彼はそれをやる気にはなれなかったんだわ。 それから、いろいろな古いループを聴き始めて「Blind Alley」のループを使い、その上でメロディを歌い始めたんだ。
プロデューサーのDave “Jam” Hallとは意見が分かれたようですが、いろいろな曲を聴いて、最終的に「Blind Alley」のサンプリングに踏み切ったようですね。
リリース後「Dreamlover」はアメリカ国内だけで90万枚以上のセールスを記録し、8週に渡って全米チャート1位を獲得。
アルバムの世界的ヒットに火をつけ、多くのオーディエンスを魅了した1曲になりました。
この機会に、この懐かしい曲と元ネタを聴いてみてはいかがでしょうか。
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