Megan Thee Stallion (ミーガン・ジー・スタリオン)は2020年のデビューアルバム「Good News」が全米チャート2位を記録し、Beyonceをフィーチャーしたシングル「Savage Remix」は自身初の全米シングルチャートで1位となり、アルバムから「Body」「Cry Baby」など多くのクラブヒットを生み出しました。
鮮烈なデビューを飾った彼女は、翌年にコンピレーションアルバム「Something for Thee Hotties」(2021)をリリースし、リードシングル「Thot Shit」はグラミー賞「ベストラップパフォーマンス」にノミネートされました。
また、2022年にはイギリスの歌姫Dua Lipaとのシングル「Sweetest Pie」やFutureをゲストに迎えた「Pressurelicious」をリリースするなど、アメリカを代表するフィメールラッパーに成長しました。
そんな勢いに乗る彼女が、2022年にセカンドアルバム「Traumazine」をドロップ。
前述の「Sweetest Pie」や「Pressurelicious」のほか、4月に公開されたリードシングル「Plan B」など全18曲を収録しています。
「Plan B」の元ネタはこちら。
今回はこのアルバムから、Megan Thee Stallionの故郷であるヒューストンを拠点とするラッパーSauce Walka (ソース・ウォーカ)、Big Pokey (ビッグ・ポーキー)、Lil’ Keke (リル・キキ)をフィーチャーした「Southside Royalty Freestyle」 (2022)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Megan Thee Stallion feat. Sauce Walka, Big Pokey & Lil’ Keke – Southside Royalty Freestyle (2022)
楽曲情報
Megan Thee Stallion (ミーガン・ジー・スタリオン)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1995年2月15日
ジャンル:Hip Hop
Sauce Walka (ソース・ウォーカ)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1990年6月29日
ジャンル:Hip Hop
Big Pokey (ビッグ・ポーキー)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1977年11月29日
ジャンル:Hip Hop
Lil’ Keke (リル・キキ)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1976年3月29日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
1501 Certified Entertainment
300 Entertainment
プロデューサー
Juicy J
Mr. Lee
元ネタ・サンプリング
The Isley Brothers – Let’s Fall in Love (Parts 1 & 2) (1979)
“Southside Royalty Freestyle” 元ネタ・サンプリング
The Isley Brothers – Let’s Fall in Love (Parts 1 & 2) (1979)
元ネタになったのは、The Isley Brothers (アイズレー・ブラザーズ)の「Let’s Fall in Love (Parts 1 & 2)」(1979)です。
この曲は、彼らの17枚目のアルバムであり、最初で唯一の2枚組のアルバム「Winner Takes All」(1979)に収録され、アルバムはSoulアルバムチャート3位を記録。
「Let’s Fall in Love (Parts 1 & 2)」は、後に2Pacの「Better Dayz」(2002)でサンプリングされたほか、1998年に銃殺されたヒューストンを拠点に活躍したラッパーFat Patの「So Real」でもサンプリングされています。
2Pac – Better Dayz (2002)
そのFat Patは、DJ Screwが率いるヒューストンのヒップホップグループScrewed Up Clickのメンバーで、Megan Thee Stallionの今作で参加しているBig Pokey、Lil’ Kekeもグループのメンバーであり、ヒューストンのラップシーンに大きく貢献しています。
Fat Pat feat. DJ Screw, Mike D & Lil’ Keke – So Real (2001)
ミーガン・ジー・スタリオンがこの曲について明かす
ヒューストンのベテランラッパーをゲストに迎えたこの曲でMegan Thee Stallionは「この人たちは、サウスにとって何か意味のある人たちなんだと思うわ」と明かし、また個人的にも好きな音楽であることを語っています。
この曲は、リアルなサウスサイドのレジェンドな曲だわ。 この人たちは、サウスにとって何か意味のある人たちなんだと思うわ。 これは私が好きな音楽なの。 私は、みんなから一日中クレイジーなくらいトゥワークしているように見えるかもしれないけど。 ターンアップミュージックをいつも聴いているわ。 この曲は、私の携帯電話で実際に聴くような音楽になると思うわ。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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