Ronald Isley (ロナルド・アイズレー)は、The Isley Brothers (アイズレー・ブラザーズ)のメインボーカルとして数々の功績を残し、その後もR. Kelly、2Pac、Warren G、UGKなどの作品でゲスト参加し、その唯一無二の歌声で多くのオーディエンスを魅了してきました。
2010年に初のソロアルバム「Mr. I」を、続く2013年にはTrey Songzをフィーチャーしたセカンドアルバム「This Song Is For You」をリリース。
翌年には、The Isley Brothersの「That Lady」(1973)をサンプリングしたKendrick Lamarのシングル「I」(2014)のMVに友情出演し、ブラックミュージックのレジェンドとして、幅広い活躍を続けています。
Kendrick Lamarの「I」の元ネタはこちら。
そんな大ベテランの彼が、2022年にアルバムを発表したBeyoncé (ビヨンセ)とのシングル「Make Me Say It Again Girl」(2022)をドロップ。
ここでは、この曲について解説します。
Ronald Isley & Beyonce – Make Me Say It Again, Girl (2022)
楽曲情報
Ronald Isley (ロナルド・アイズレー)
出身地 :オハイオ州シンシナティ
生年月日:1941年5月21日
ジャンル:R&B, Soul
Beyoncé (ビヨンセ)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1981年9月4日
ジャンル:R&B
レーベル
Rl Top Ten
プロデューサー
The Isley Brothers
オリジナル
The Isley Brothers – Make Me Say It Again Girl (Part 1 & 2) (1975)
“Make Me Say It Again Girl” カバー
The Isley Brothers – Make Me Say It Again Girl (Part 1 & 2) (1975)
カバー元になったのは、The Isley Brothersの「Make Me Say It Again Girl (Part 1 & 2)」 (1975)です。
この曲は、彼らの13枚目のアルバムで、全曲をThe Isley Brothersが作曲、プロデュースした「The Heat Is On」(1975)に収録。
それまでの作品はファンクやソウルが中心だったが、メンバーでギタリストのErnie IsleyはJimi Hendrixに影響を受け、ロック調の曲も収録されています。
アルバムは、発売から1ヶ月で50万枚を売り上げ、全米ポップアルバムチャートで40週に渡ってランクインし、彼らにとって初めて同チャートで全米No.1を獲得。
当時、同チャートで1位を獲得した黒人バンドはOhio PlayersとEarth, Wind & Fireのみであり、黒人バンドとしては異例の快挙となりました。
ビヨンセの母親の影響でコラボレーションが実現
Ronald IsleyとBeyoncéは今作で初共演となりましたが、Ronald Isleyは、自身のニューアルバムからのリードシングルであることを明かしています。
BeyoncéとはDestiny’s Childを始めたばかりの頃に会って話したんだ。 (ニューアルバムを作り始めた時に)Beyoncéとの仕事は最初に考えたことの1つだったよ。
また、Beyoncéの母親も2人のコラボレーション実現の大きな要因となっており、Beyoncéは自身のアルバム「RENAISSANCE」の制作の合間を縫って、レコーディングしたことをRonald Isleyの妻Kandyが明かしています。
2人のコラボレーションの実現した裏ではBeyoncéの母親の存在も大きく影響しているようで、Beyoncéは自身のアルバム「RENAISSANCE」の制作に追われる中、時間を割いてレコーディングしたことをRonald Isleyの妻であるKandyが明かしています。
Beyoncéの母親はThe Isley Brothersに愛着があり、娘(Beyoncé)も彼らの音楽を聴いて育ったみたい。 彼女は去年、自分のアルバム(RENAISSANCE)のレコーディングの合間に、ハンプトンズにいる間にこの曲のためにボーカルを録っていたんだ。
Ronald Isleyは今年81歳を迎えましたが、まだまだ現役シンガーを続けるようで、世界の歌姫をゲストに迎えたリードシングルを皮切りに、アルバムの制作にも本腰を入れているようです。
この機会に、オリジナル曲と併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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