Queen Naija (クイーン・ナイジャ)はミシガン州イプシランティ出身のシンガーで、彼女が2023年11月に新プロジェクト「After the Butterflies」をリリースしました。
この作品には全10曲が収録されており、Ella Mai、Monica、Eric Bellinger、YoungBoy Never Broke Againなどのゲストが参加しています。
今回は、2曲目に収録された「Self Love」(2023)の元ネタとこのプロジェクトの背景について解説します。
Queen Naija – Self Love (2023)
“Self Love” 楽曲情報
リリース日
2023年11月17日
レーベル
Capitol Records
プロデューサー
Pat McManus
Mike Woods
元ネタ・サンプリング
Tamia – Officially Missing You (2003)
“Self Love” 元ネタ・サンプリング情報
Tamia – Officially Missing You (2003)
元ネタになったのは、カナダ、オンタリオ出身のシンガーTamia (タミア)の「Officially Missing You」(2003)です。
この曲は、彼女の3枚目のアルバム「More」(2004)に収録されており、R&B/Hip Hopチャートで4位を記録しました。
しかし、このアルバムは当初は「Still」というタイトルで制作が進められ、2003年にリリースされる予定でした。ところが、Tamiaは激しい疲労感や脚のしびれなどの症状が現れ、多発性硬化症と診断されたため、アルバムのリリースが延期され治療を受けることになりました。その後、病状が改善し、アルバムは「More」というタイトルに変更され、新たな楽曲が追加されてリリースされました。
「Officially Missing You」はアルバムからリードシングルとして発表され、アコースティックギターを中心に据えたメランコリックな歌に仕上がりました。この曲をプロデュースした7 Aureliusは、これまで主にJa RuleやAshantiなどの楽曲のプロデュースで知られており、Tamiaとの作業は彼にとっても新しい試みでした。
制作時、Tamiaは7 Aureliusとの仕事に緊張していたようですが、スタジオで会った途端、意気投合したそうです。
彼が持ってくるものが自分が想像していたものと違ったの。 でもスタジオで会った途端、すぐに意気投合したの。 この曲はとてもシンプルで、ギターとクリックトラックだけだったの。 感情をしっかりと込めることができるから、レコーディングにはそれが一番いい方法なんだ。
「After the Butterflies」の制作の背景を明かす
Queen Naijaの「After the Butterflies」は、彼女自身の感情に基づいて制作されたと明かしています。
EPの音楽をレコーディングしていた当時、私はその時を感じたままに音楽をレコーディングしていたの。 当時はかなり暗かったわ。 例えば、私の今の関係は......みんな知っていることだけど、私は以前交際していた人がいて、その人と別れたの。 それは健全ではなかったわ。だからそこから抜け出して、私は幸せだった。 そして、今のパートナーに出会ったとき、新鮮な気持ちが芽生えたんだ。 だから「Butterflies, Pt. 1」と「Butterflies, Pt. 2」という曲を作ったんだ。 でも、どんな恋愛にも必ず、その気持ちが冷めてしまう時期がやってくる。 だから、私は今の関係もとても暗くなったの。 もちろん、私はアーティストだから、それについて書くわ(笑)
続けて彼女は自己愛と自立が重要であり、1人でいることを受け入れる必要があると語っています。
それによって新たな強さを見つけ、将来の望みを抱く一方で、違った方向に進むことも恐れずに受け入れる覚悟を持っているとも述べています。彼女は失敗や恋愛の冷める時期についても率直に語り、その経験をアーティストとして表現しています。
男性の助けを借りずに自分を愛することを受け入れなければならないし、そうしなければならないのなら、1人でいることを受け入れなければならないわ。 本当に自分でやるの。 そうすることで、私は新たな強さを得ることができたわ。 私は家族が欲しいし、永遠の結婚と愛が欲しい。でも同時に、もし人生が違う方向に進んだとしても、私は大丈夫だと思う。 その時、私は少し怖かったの。 世間は一度失敗した恋愛を見たから。 Queen Naijaの交際の失敗を世間に知られるのは恥ずかしいことだし、そうなると私は穴の中にもぐりこんで、もう誰とも何も分かち合えなくなるんじゃないかって。 だから、そのために気を引き締めて準備してたんだ。 でも、私は考えすぎるタイプでもあるの。1人でいることを探求しようとしていたんだ。 1人でいることを受け入れ、自分自身を受け入れる。それがこの曲のテーマなんだ。
Queen Naijaの最新プロジェクト「After the Butterflies」は、感情に根ざした音楽と率直な歌詞で、自己受容と新たな強さの探求を描いています。彼女の音楽は自立と愛の旅を共有する強力な物語となっており、特に「Self Love」はTamiaの楽曲をサンプリングし、深い感情を込めた作品となっています。この作品は、恋愛や失敗に対する彼女独自の語り口で充実しており、聴く人々に勇気を与える素晴らしいメッセージを届けています。
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