ガールズR&BグループDestiny’s ChildでキャリアをスタートさせたBeyoncé (ビヨンセ)は、グループの活動休止中に、ソロデビューアルバム「Dangerously in Love」(2003)をリリースし、全米チャート1位を獲得。
このアルバムから5枚のシングルがリリースされ、リードシングル「Crazy in Love」も全米、UKチャートで1位を獲得し、Beyoncéは女性アーティストとして初めて、また史上5人目の全米・全英シングル、アルバムチャート同時首位獲得者となりました。
そんな彼女が、2006年に発表したセカンドアルバム「B’Day」は、発売初週に54万枚を売り上げ全米チャート首位を獲得し、グラミー賞では5部門にノミネートされるなど、この年を代表する1枚となりました。
今回は、夫であるJay-Z (ジェイ・Z)をフィーチャーした「Upgrade U」をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Beyoncé feat. Jay-Z – Upgrade U (2006)
楽曲情報
レーベル
Sony Music Entertainment
Columbia Records
プロデューサー
Cam Wallace
Swizz Beatz
Beyoncé
元ネタ・サンプリング
Betty Wright – Girls Can’t Do What the Guys Do (1968)
“Upgrade U” 元ネタ・サンプリング
Betty Wright – Girls Can’t Do What the Guys Do (1968)
元ネタになったのは、フロリダ州マイアミ出身のシンガーBetty Wright (ベティ・ライト)の「Girls Can’t Do What the Guys Do」(1968)です。
彼女は7人兄弟の末っ子として生まれ、Betty Wrightが2歳の時に兄弟とゴスペルグループEchoes of Joyを結成し、プロとしてのキャリアをスタートさせます。
11歳の頃にグループが解散すると、彼女は音楽スタイルをゴスペルからR&Bへに変え、地元のタレントショーで歌っていたところ、マイアミのレコード会社のオーナーに見出され、12歳の時に最初のレーベルと契約を結びます。
それから2年後、弱冠14歳でデビューアルバム「My First Time Around」をリリースし、シングルの「Girls Can’t Do What the Guys Do」が自身初の全米チャートトップ40に入り、R&Bチャートでは15位を記録。
また、1971年にリリースしたシングル「Clean Up Woman」ではR&Bチャート2位、全米チャートで6位となり、後にMary J. Blige、SWV、Chance the Rapperなど多くのアーティストにサンプリングされました。
数多くの楽曲を発表してきた彼女ですが、2020年5月10日、癌のためマイアミの自宅で66歳の生涯を閉じました。
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