Fatman Scoop (ファットマン・スクープ)の代表曲「Be Faithful」は、Faith Evans (フェイス・エヴァンス)の「Love Like This」(1998)を軸とした多層サンプリングが特徴だ。元ネタの「Love Like This」自体がChicの「Chic Cheer」を引用しており、そのグルーヴを継承した本作は「究極のパーティーアンセム」として全英1位を記録。現場主義のコール&レスポンスが炸裂する、サンプリング文化の結晶とも言える一曲だ。
🎧 クイック概要:10秒でわかる基本データ
| アーティスト / 曲名 | Fatman Scoop – Be Faithfu |
| 収録アルバム | Party Breaks: Volume 1ほかコンピ収録多数 |
| サンプリング元 | Faith Evans – Love Like This ほか複数曲 |
| 最高位 | UK Singles Chart 1位 |
🎶 8つ以上のネタが炸裂!驚異のサンプリング構成
「Be Faithful」の核は、重層的なサンプリングにある。単なる引用を超え、これらが混ざり合うことで「革命的な盛り上がり」を生み出した。
- Faith Evans – Love Like This (1998):曲全体のベースループと主旋律。
- Black Sheep – The Choice Is Yours (Revisited) (1991):リズムと象徴的なフレーズ。
- Queen Pen – Party Ain’t a Party (1997):フック(サビ)の要素。
- Jay-Z – Can I Get A…:ヴォーカルの一部。
- その他:Naughty by Nature(Hip Hop Hooray)、The Beatnuts、Miami Bass DJ’sなど、少なくとも8曲以上の要素が緻密にブレンドされている。
🎤 誕生秘話:「女性を踊らせる」ための現場主義

ニューヨーク出身のハイプマン、Fatman Scoopが本作で目指したのは、それまでの硬派すぎるヒップホップとは一線を画す「女性も楽しめるパーティー曲」だった。
制作のヒントは、彼が実際にクラブのホストとして放っていた「100ドル札を持ってる奴は手を挙げろ!(You got a hundred dollar bill, get your hands up!)」という現場の煽りだ。これを楽曲に落とし込むことで、聴き手が本能的に反応してしまう圧倒的な臨場感を実現した。
📈 逆転の大ヒット:1999年から2003年へ

1999年にAV8レコードから初リリースされた際はアンダーグラウンドでの人気に留まっていたが、2003年の再リリースで世界中に火がついた。
- 全英・アイルランド:チャート1位(2週連続)。
- オセアニア・欧州:オーストラリア5位、デンマーク4位を記録。
- メディア露出:映画『Save the Last Dance』の劇中シーンや予告編で採用され、お茶の間にも浸透。
- 政治的騒動:2018年にはオーストラリアのスコット・モリソン首相(当時)が国会映像にこの曲を重ねて投稿。しかし、原曲に過激な歌詞が含まれていたことから批判を浴び、謝罪・削除に追い込まれるという珍事件も起きた。
🎥 キングコング化したMVとFatman Scoopの素顔
ミュージックビデオでは、Fatman Scoopがニューヨークの街を闊歩し、キングコングさながらに女性を担ぎ上げるユニークな演出が話題を呼んだ。
ハイテンションな芸風で知られる彼だが、本人はインタビューで「道で見かけると皆踊り出すが、俺は音楽以外の一面も知ってほしい」と語っている。ステージを降りた彼は非常に穏やかで、イングランド・プレミアリーグのエヴァートンFCを熱烈に愛するサッカー狂として、静かに試合観戦を楽しむのが何よりの休息だという。
✍️ まとめ:なぜ今も「定番」なのか
「Be Faithful」が不滅のアンセムとなったのは、単にネタが良いからではない。サンプリング文化への深い敬意と、Fatman Scoopの「人を踊らせる」というプロ意識が完璧に融合したからだ。今この瞬間も、世界中のクラブでフロアを爆発させている。
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