ニューヨークのクイーンズブリッジを拠点とし、ラジオDJのMr. Magicによって設立されたラップグループのJuice Crew。
グループにはMC Shan、Big Daddy Kane、Biz Markie、Roxanne Shanteなどを擁し、ヒップホップ黄金期を担ったといっても過言ではないでしょう。
Kool G Rap (クール・ジー・ラップ)もそのメンバーの1人で、1995年のアルバム「4,5,6」はR&B/Hip Hopチャート1位を獲得し、その後のキャリアを含めて、最もヒットしたアルバムとなりました。
その後、2000年にラッパーたちが警察の残虐行為に抗議するためにEP「Hip Hop for Respect EP」(2000)をリリースし、その中の「One Four Love (Pt. 1)」で最初のバースを務めたKool G Rapは評論家から絶賛されRawkus Recordsと契約。
2002年に、同レーベルから自身3枚目のアルバム「The Giancana Story」をリリース。
今回はこのアルバムからリードシングルの「My Life」(2001)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Kool G Rap – My Life (2001)
楽曲情報
Kool G Rap (クール・ジー・ラップ)
出身地 :ニューヨーク、クイーンズ
生年月日:1968年7月20日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
KOCH Records
Rawkus Records
プロデューサー
The Mighty V.I.C.
Mike Heron
元ネタ・サンプリング
Fania All-Stars – Fania All Stars’ Cha Cha Cha (1976)
“My Life” 元ネタ・サンプリング
Fania All-Stars – Fania All Stars’ Cha Cha Cha (1976)
元ネタになったのは、ニューヨークで結成されたサルサバンドFania All-Stars (ファニア・オールスターズ)の「Fania All Stars’ Cha Cha Cha」(1976)です。
彼らは、キューバ音楽を愛するイタリア系アメリカ人の弁護士Jerry Masucciと、ドミニカ共和国生まれでサウスブロンクス育ちのフルート奏者で後にバンドリーダーのJohnny PachecoがニューヨークでFania Recordsを設立。
余談ですがJohnny Pachecoは、1960年代から1970年代にかけてニューヨークのサルサシーンを牽引する存在となり「サルサ」という言葉を世間に広めたとも言われています。
その後、彼らはプエルトリコ、シカゴ、パナマなど世界各国で公演を行い、世界最高のラテン音楽のパフォーマーと称されています。
そんな彼らのこの曲は、アルバム「Delicate & Jumpy」(1976)に収録。
Kool G Rapにサンプリングされた後、Keyshia ColeやKRS-Oneにも使用されています。
Keyshia Cole – (I Just Want It) to Be Over (2005)
KRS-One – Just Like That (2011)
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