Jason Derulo (ジェイソン・デルーロ)はLil WayneやPitbull、Cassieなど多くのアーティストに曲を提供しているソングライターで、Sean Kingstonと共同で作詞を担当したIyazの「Replay」は、世界各国のチャートを席巻する大ヒットとなりました。
また2009年には自身のデビューシングル「Whatcha Say」が全米チャート1位を獲得して注目を集め、2011年にセカンドアルバム「Future History」をリリースし、リードシングル「Don’t Wanna Go Home」は2度目のUKチャート1位を獲得しました。
「Whatcha Say」の記事はこちら。
2013年に海外向けのアルバム「Tattoos」をリリースし、翌年にはこの作品に収録された7曲に加え、新たにレコーディングされた4曲を収録したアメリカ国内向けのフルアルバム「Talk Dirty」(2014)をドロップ。
全米チャート4位を記録し、彼にとって初めてトップ5入りを果たしたアルバムとなりました。
今回は、アルバムタイトルでもありリードシングルの「Talk Dirty」(2013)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Jason Derulo feat. 2 Chainz – Talk Dirty (2013)
楽曲情報
Jason Derulo (ジェイソン・デルーロ)
出身地 :フロリダ州ミラマー
生年月日:1989年9月21日
ジャンル:R&B, Pop
2 Chainz (2チェインズ)
出身地 :ジョージア州カレッジパーク
生年月日:1977年9月12日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Beluga Heights Records
Warner Bros.
プロデューサー
Ricky Reed
元ネタ・サンプリング
Balkan Beat Box – Hermetico (2007)
“Talk Dirty” 元ネタ・サンプリング
Balkan Beat Box – Hermetico (2007)
元ネタになったのは、イスラエルの音楽グループBalkan Beat Box (バルカン・ビート・ボックス)の「Hermetico」(2007)です。
彼らは2005年にデビューアルバム「Balkan Beat Box」を発表。
これは地中海のサウンドを中心に、古代音楽や伝統音楽とヒップホップを融合させ、従来のワールドミュージックの文脈にとらわれない新しい音楽スタイルのミックスを目指した作品となりました。
このアルバムから「Bulgarian Chicks」がクラブで人気となり、2007年にはアラビアとスペインの音楽シーンに影響を受けたセカンドアルバム「Nu Med」をリリース。
このアルバムに収録されていた「Hermetico」は、Jason Deruloがサンプリングしたことにより再び脚光を浴びることになりました。
終わりに
ラッパーの2 Chainz (2チェインズ)をフィーチャーしたJason Deruloの「Talk Dirty」は、意外にもJason Deruloにとって初のゲストを迎えたシングルとなりました。
またこの曲と2 Chainzの存在について、彼は次のように明かしています。
これは、今まで聴いたことのないJason Deruloへの変化だったんだ。 だから、2 Chainzの存在はとても重要だよ。 俺の母は彼のバースが好きじゃないんだけどね。 『彼は"ペ○ス"って言わなきゃいけないの?』ってね。 でも、俺は彼にできるだけ汚くなるようにって言ったんだ。 彼の姿は新しい扉を開いてくれる。 ヒップホップのアーティストがポップに進出するのは、ポップのアーティストがヒップホップに進出するよりも簡単なことなんだ。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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