ラッパーの50 Centとのビーフにより所属していたG-Unitを脱退し、Geffen RecordsからセカンドアルバムがリリースとなったThe Game (ザ・ゲーム)。
デビューアルバム「The Documentary」(2005)ではDr. Dreが作品の半数近くを手掛けていました。
しかし今作のセカンドアルバム「Doctor’s Advocate」では彼はクレジットされなかったものの、アルバムは全米チャート1位を獲得し「The Documentary」に続いて2作連続で1位に輝きました。
そのアルバムからKanye West (カニエ・ウェスト) がプロデュースした「Wouldn’t Get Far」をピックアップ。
元ネタとこの曲について解説します。
楽曲情報
The Game (ザ・ゲーム)
出身地 :カリフォルニア州コンプトン
生年月日:1979年11月29日
ジャンル:Hip Hop
Kanye West (カニエ・ウェスト)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1977年6月8日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Def Jam Recordings
Geffen Records
プロデューサー
Kanye West
元ネタ・サンプリング
Creative Source – I’d Find You Anywhere (1976)
The Game feat. Kanye West – Wouldn’t Get Far (2006)
元ネタ・サンプリング
Creative Source – I’d Find You Anywhere (1976)
ロサンゼルスを拠点としたR&BグループCreative Sourceの「I’d Find You Anywhere」(1976)です。
彼らの4枚目のアルバム「Consider The Source」(1976)に収録。
このアルバムの後にCreative Sourceはセールスの不振から、1977年にレーベルとの契約を失ったと同時に解散を余儀なくしています。
しかしグループの楽曲はこれまでに70曲以上にサンプリングソースとして使用され、現代のブラックミュージックに大きく影響を与えています。
また「I’d Find You Anywhere」はThe Gameの他にJadakissの「By Your Side」(2004)でもネタ使いしています。
Jadakiss – By Your Side (2004)
Wouldn’t Get Far
この曲は元々Kanye Westの同郷のラッパーであるCommonの為に作ったもので、The Gameがビートを断ったら自分で使用することを明かしています。
Gameから『Yo, what's up?』みたいなメールが来たんだ。 『アルバムを完成させているところだよ』ってね。 プロデューサーは普通12個のビートを送るでしょう? 俺は1つのビートを送って、『これは君のために用意したものだよ』と言ったんだ。 もし彼がパスしていたら自分で使っていたと思うけど、Gameが先にやってくれたので良かったね。
終わりに
Kanye Westがスパイスの効いたビートを手掛けたことで、The Gameの新たな可能性を引き出した作品となったように思えます。
この機会に初々しい彼らの作品を、改めて聞いてみてはいかがでしょうか。
コメント