DrakeやJ. Coleの楽曲を手掛けた人気プロデューサー、Jake One(ジェイク・ワン)が2005年にシンガーのMayer Hawthorne(メイヤー・ホーソーン)と出会い、これがTuxedo (タキシード)の誕生となりました。
2014年にEP「Tuxedo」を発表し、収録曲の「Do It」はYouTubeで1400万再生を記録。
結成から約10年の時を経て、2015年に待望のデビューアルバム「Tuxedo」をリリース。
アルバムには前述した「Do It」のほか、ブギーサウンド全開の「So Good」など、彼らのカラーが滲み出る楽曲が収録されています。
今回はこのアルバムから「Number One」をピックアップ。
Snoop Dogg (スヌープ・ドッグ)のデビューアルバムに収録された名曲を大胆にサンプリングしたこの曲は、Mayer Hawthorneのソウルフルな歌声が心地よい1曲になりました。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Tuxedo – Number One (2015)
楽曲情報
Tuxedo (タキシード)
結成 :2006年
ジャンル:R&B
メンバー:Mayer Hawthorne、Jake One
レーベル
Stones Throw Records
プロデューサー
Jake One
元ネタ・サンプリング
Snoop Dogg feat. Warren G, Nate Dogg & Kurupt – Ain’t No Fun (If the Homies Can’t Have None) (1993)
“Number One” 元ネタ・サンプリング
Snoop Dogg feat. Warren G, Nate Dogg & Kurupt – Ain’t No Fun (If the Homies Can’t Have None) (1993)
元ネタになったのは、カリフォルニア州ロングビーチ出身のラッパーSnoop Dogg (スヌープ・ドッグ)の「Ain’t No Fun (If the Homies Can’t Have None)」(1993)です。
この曲は、彼のデビューアルバム「Doggystyle」(1993)に収録されており、アルバムは発売初週に80万枚以上のビッグセールスを記録し、全米チャート1位を獲得。
Dr. Dreのアルバム「The Chronic」と同様「Doggystyle」のユニークなサウンドは、ヒップホップのサブジャンルであるGファンクの知名度を押し上げ、西海岸ヒップホップの台頭に大きく貢献しました。
1990年代を代表するアルバム、そしてヒップホップ史上最も重要なアルバムのひとつとして批評家に賞賛され、これまでにアメリカ国内だけで700万枚、全世界で1100万枚以上のセールスを記録しています。
このアルバムを発表した後、Snoop Doggは将来の夢も明かしています。
ギャングの暴力をなくそうと思うんだ。 平和のための使命を果たすよ。 自分には大きな力があることは分かっている。 俺が『殺すな』って言えば、奴らは殺さないってわかってるんだ。
終わりに
このアルバムは結成から10年後に発売されましたが、発売前にはBruno Marsの「Treasure」やDaft Punkの「Get Lucky」がヒットし、ディスコやファンクブームが再びメインストリームで人気を集めていました。
これについてJake Oneは「Tuxedoが音楽をコピーしていると思われたくない」と明かしており、彼らのディスコ、ファンクへのこだわりと情熱が伝わってきますね。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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