ラッパーのLupe Fiasco (ルーペ・フィアスコ)は、JAY-Zとの出会いをきっかけにAtlantic Recordsと契約を結び、2006年にデビューアルバム「Lupe Fiasco’s Food & Liquor」をリリースしました。
このアルバムは、JAY-Zがエグゼクティブプロデューサーを務めたほか、The NeptunesやKanye Westなども楽曲を手掛けており、全米チャートトップ10入りを果たしました。
さらに、グラミー賞では4部門にノミネートされ、Jill Scottをフィーチャーした「Daydreamin’」は「最優秀アーバン/オルタナティヴ・ソング賞」を受賞するなど、批評家からも高い評価を受けました。
今回は、このアルバムからリリースされたリードシングル「Kick, Push」(2006)の元ネタについて解説します。
Lupe Fiasco – Kick, Push (2006)
“Kick, Push” 楽曲情報
リリース日
2006年4月18日
レーベル
1st & 15th
Atlantic Records
プロデューサー
Soundtrakk
元ネタ・サンプリング
Celeste Legaspi – Bolero Medley (1982)
“Kick, Push” 元ネタ・サンプリング情報
Celeste Legaspi – Bolero Medley (1982)
元ネタになったのは、フィリピン出身のシンガー、女優として活躍したCeleste Legaspi (セレステ・レガスピ)の「Bolero Medley」(1982)です。
Celeste Legaspiは、幼少期から歌手として活動を始め、わずか5歳でプロの歌手として収入を得るほどの才能を持っていました。その後、彼女は多くの舞台で主役を演じ、映画やテレビドラマでも成功を収めました。また、1960年代から1980年代にかけてシンガーとしても活動し、多くのゴールドやプラチナアルバムを生み出しました。
「Bolero Medley」は、彼女のアルバム「Bagong Plaka, Lumang Kanta (Volume 2)」(1982)に収録されており、このアルバムはダブルプラチナアルバムとして認定されました。
スケーターの反応: Lupe Fiascoの「Kick, Push」が一部のスケーターに与えた影響
Lupe Fiascoの「Kick, Push」は、グラミー賞で2部門にノミネートされ、彼の全米での知名度を高めるきっかけとなりました。
この曲のタイトル「Kick, Push」は、スケートボードを漕いで前進する動作を指しており、Lupe Fiascoはこの曲をスケートショップへのトリビュートとして制作しました。しかし、一部のスケーターは彼の存在を脅威と感じ、受け入れてもらえなかったと述べています。
Tony Hawk(スケートボード界の著名人)がその1人でなかったのは幸いだけど、とても自信のないスケーターも何人かいて、スケートショップへのトリビュートとしてこの曲を作ったのに、彼らのテリトリーを俺が侵そうとしているように感じる人たちがいたんだ。 シングルにするつもりはなかった。Upriseというスケート・ショップのために作ったスケートDVDのために作ったんだ。 でもその後、ひとり歩きしてしまった… でも、自分が最初に壁を突き破ったときは、いつも少し血を流すことがある。 そうすることで、Lil Wayneや他の人たちが、俺よりも10倍もカルチャーを活用する道を開いてくれル。 そこから今に至るまで、俺は常に個人的に思い入れのあるもの、個人的なバイブレーションを感じるもの、リアルで正直なものを作るようにしている。 だから、スケートボードであろうと、ガンで亡くなった祖母や今闘っている仲間が「Mission」のような曲を作ろうと、みんな同じ船に乗っているんだ。
関連記事はこちら
コメント