ラップデュオClipseのメンバーで知られるPusha T (プシャ・T)は、2010年にKanye West (カニエ・ウェスト)率いるレーベル “G.O.O.D. Music” と契約し、2013年にデビューソロアルバム「My Name Is My Name」をリリース。
全米チャート4位を記録し、多くのメディアが「2013年のベストアルバム」に選出するなど、批評家から絶賛されたアルバムになりました。
また2018年に発表した3枚目のアルバム「Daytona」は、Kanye Westがエグゼクティブプロデューサーを務め、全米チャートで自身のキャリアハイとなる3位を記録。
グラミー賞「最優秀ラップアルバム」にノミネートされ、批評家からは「この10年のベストアルバムの1つ」と賞賛されました。
業界に確固たる地位を築いたPusha Tは、2022年に4枚目のアルバム「It’s Almost Dry」をドロップ。
今作ではKanye West、Pharrell Williamsがエグゼクティブプロデューサーを務め、Jay-Z、Kid Cudi、Lil Uzi Vert、No Maliceなどがゲスト参加しています。
今回は、このアルバムからKanye Westをフィーチャーした「Dreamin of the Past」(2022)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Pusha T feat. Kanye West – Dreamin of the Past (2022)
楽曲情報
Pusha T (プシャ・T)
出身地 :バージニア州バージニアビーチ
生年月日:1977年5月13日
ジャンル:Hip Hop
Kanye West (カニエ・ウェスト)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1977年6月8日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Def Jam Recordings
G.O.O.D. Music
プロデューサー
Kanye West
元ネタ・サンプリング
Donny Hathaway – Jealous Guy (1972)
“Dreamin of the Past” 元ネタ・サンプリング
Donny Hathaway – Jealous Guy (1972)
元ネタになったのは、ミズーリ州セントルイス出身のシンガーDonny Hathaway (ダニー・ハサウェイ)の「Jealous Guy」(1972)です。
この曲は、John Lennonが1971年に発表したアルバム「Imagine」に収録されている曲のカバーで、Donny Hathawayのライブアルバム「Live」(1972)に収録されています。
John Lennon – Jealous Guy (1971)
またこのアルバムには、Marvin Gayeの代表曲のひとつ「What’s Going On」をはじめ、Carole Kingの「You’ve Got a Friend」なども収められています。
Donny Hathaway – What’s Going On (1972)
終わりに
Pusha Tは今作のタイトル「It’s Almost Dry」を絵画やドラッグに例えて明かしています。
俺は常に傑作を創り続けていて、絵画の制作で言えば『もうすぐ乾くよ』って待っているみんなに言ってしまうんだ。 『いつ出来上がるの?』って聞かれるけど、名画は待たされるものなんだよ。 またドラッグカルチャーでは、ブツが乾いていないのに待ってる人がいることが多いんだ。 乾いてから取りに来ればいいんだよ。
この機会に、元ネタと併せて聞いてみてはいかがでしょうか。
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