Bow Wow (バウ・ワウ)のキャリアは、90年代後半にSnoop Doggに見出され、プロデューサーのJermaine Dupriと出会い、So So Def Recordingsと契約したところから始まります。
13歳でLil Bow Wow名義でデビューアルバム「Beware of Dog」を発表、2003年には現在のBow Wow名義で3枚目のアルバム「Unleashed」をリリース。
自身初の全米アルバムチャートTOP5入りを果たし、現在までに70万枚を超えるセールスを記録しました。
そんな彼が2005年、4枚目のアルバム「Wanted」をリリースし、全米アルバムチャート3位を記録。
Omarionをフィーチャーしたリードシングル「Let Me Hold You」は、R&B/ヒップホップチャートで2位を記録するヒットとなりました。
この曲についてはこちら。
今回は、このアルバムからセカンドシングルにもなった「Like You」(2005)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Bow Wow feat. Ciara – Like You (2005)
楽曲情報
Bow Wow (バウ・ワウ)
出身地 :オハイオ州コロンバス
生年月日:1987年3月9日
ジャンル:Hip Hop
Ciara (シアラ)
出身地 :ジョージア州アトランタ
生年月日:1985年10月25日
ジャンル:Hip Hop, R&B
レーベル
Sony Urban Music
Columbia Records
プロデューサー
Jermaine Dupri
Bryan-Michael Cox
元ネタ・サンプリング
New Edition – I’m Leaving You Again (1984)
“Like You” 元ネタ・サンプリング
New Edition – I’m Leaving You Again (1984)
元ネタになったのは、Bobby Brownを中心に結成されたR&BグループNew Edition (ニュー・エディション)の「I’m Leaving You Again」(1984)です。
この曲は、彼らのセカンドアルバム「New Edition」(1984)に収録され、アルバムはR&Bチャート1位を獲得。
しかしこのヒットの裏で、マネージャー兼プロデューサーのMaurice Starrと金銭的な問題でトラブルになり、法的な争いに発展してしまいます。
事の発端は、New Editionのデビューアルバム「Candy Girl」とそれに伴う全米ツアーの成功にもかかわらず、メンバーが郵便受けで小切手が受け取り、自分たちには1.87ドルしか渡されていないことに気がついたことでした。
怒ったNew Editionのメンバーは、Maurice Starrに対して、契約の解除を求める訴訟を起こすことに。
Maurice Starrはこれを受け入れ、所属していたStreetwise Recordsを離れ、MCA Recordsと契約し、このアルバムがリリースされることになりました。
終わりに
「Like You」はBow Wowのキャリアで最もヒットした曲になり、R&B/Hip-Hopチャート1位、全米チャート3位を記録しました。
また、この曲は冒頭で紹介したSo So Defを率いるJermaine Dupriがプロデュースしており、ソングライターで楽曲提供しているJohntá Austinがこの曲について口を開いています。
Jermaine Dupriは、才能を伸ばす人だよ。 彼はまず才能を見抜き、それを輝かせ、限界を押し広げる機会を与えるんだ。 彼は間違いなく、俺の創作活動において自分を伸ばし続け、現状に甘んじないよう、俺を後押ししてくれたよ。 「We Belong Together」でも、2番目のヴァースはまったく違うものになったね。 彼はアーティストが自分でも気づかないうちに、何ができるかを知っているんだね。 だから「Like You」での仕事は最高だった。 Ciaraはとても若く、キャリアも浅かった。 彼女はJazze PhaのSho'nuff Recordsと契約していたので、アトランタに来てもらって曲に参加してもらうことができたんだ。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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