Juicy J (ジューシー・J)は、ラップグループThree 6 Mafia (スリー・6・マフィア)でキャリアをスタートさせ、2005年のシングル「It’s Hard out Here for a Pimp」は、映画「Hustle & Flow」の主題歌に抜擢。
この曲は2006年アカデミー賞の「オリジナルソング賞」を受賞し、ヒップホップアーティストとして初めて授賞式でパフォーマンスを行いました。
その後、ソロ活動を本格的にスタートさせたJuicy Jは、2012年のシングル「Bandz a Make Her Dance」が、Lil Wayne、2 Chainzをゲストに迎えクラブヒット。
2016年にはWiz Khalifa (ウィズ・カリファ)とプロデューサーTM88とラップグループTGOD Mafiaを結成し、アルバム「Rude Awakening」を発表して大きく話題を集めました。
そんな彼が、再びWiz Khalifaと組み、コラボレーションアルバム「Stoner’s Night」(2022)をドロップ。
今回は、このアルバムからメンフィスの若手ラッパーBIG30をゲストに迎えた「Weak」(2022)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Juicy J & Wiz Khalifa feat. BIG30 – Weak (2022)
楽曲情報
Juicy J (ジューシー・J)
出身地 :テネシー州メンフィス
生年月日:1975年4月5日
ジャンル:Hip Hop
兄弟 :Project Pat (兄)
Wiz Khalifa (ウィズ・カリファ)
出身地 :ペンシルベニア州フィラデルフィア
生年月日:1987年9月8日
ジャンル:Hip Hop
BIG30
出身地 :テネシー州メンフィス
生年月日:1999年12月28日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Trippy Music
プロデューサー
Lex Luger
Juicy J
元ネタ・サンプリング
Three 6 Mafia feat. Project Pat – Knock Tha Black Off Yo Ass (2005)
Three 6 Mafia feat. La Chat – Weak Azz Bitch (2000)
“Weak” 元ネタ・サンプリング①
Three 6 Mafia feat. Project Pat – Knock Tha Black Off Yo Ass (2005)
元ネタになったのは、テネシー州メンフィスで結成したラップグループThree 6 Mafia (スリー・6・マフィア)の「Knock Tha Black Off Yo Ass」(2005)です。
この曲は、彼らの8枚目のアルバム「Most Known Unknown」(2005)に収録されており、アルバムは全米チャートで3位を記録し、これまでのキャリアで最も成功したアルバムとなりました。
アルバム収録曲の「Poppin’ My Collar」と「Side 2 Side」の2曲がシングル化され「Side 2 Side」は、2018年にRae Sremmurdのシングル「Powerglide」でサンプリングされています。
「Powerglide」の記事はこちら。
しかし2013年に心臓発作で亡くなったメンバーのLord Infamousは、刑務所に収監されていたため、このアルバムには参加していません。
“Weak” 元ネタ・サンプリング②
Three 6 Mafia feat. La Chat – Weak Azz Bitch (2000)
「Weak」は、同じくThree 6 Mafiaの「Weak Azz Bitch」(2000)をサンプリングしています。
この曲は、彼らの4枚目のアルバム「When the Smoke Clears: Sixty 6, Sixty 1」(2000)に収録され、全米アルバムチャート6位を記録。
ラップデュオのUGKとJuicy Jの兄であるProject Patがゲスト参加したシングル「Sippin’ on Some Syrup」や「Who Run It」などのシングルが収録し、彼らのこれまでのキャリアで最大のヒット作となりました。
そのためアルバムは、ファンや批評家たちから高い評価を受け、彼らのベストアルバムのひとつと呼ばれています。
しかしアルバムリリース後にGangsta BooとKoopsta Kniccaら数名のメンバーが金銭的問題やソロ活動の予定からグループを脱退し、Three 6 Mafiaのオリジナルメンバー全員が揃った最後のアルバムになりました。
終わりに
アルバムには、これまでも幾度もコラボレーションしているProject Patや、シンガーのElle Varnerがゲスト参加。
またコラボミックステープで共演したこともあるプロデューサーのLex Lugerが、アルバムの半数近くを制作しており、Three 6 Mafiaを彷彿とさせるサウンドが印象的な作品に仕上がっています。
この機会に元ネタと併せて、聴いてみてはいかがでしょうか。
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