2019年にChris Brown (クリス・ブラウン)が発表した9枚目のアルバム「Indigo」は、彼にとって3枚目の全米アルバムチャート1位を獲得し、Drakeをフィーチャーした「No Guidance」は、全米シングルチャート5位を記録。
また翌年にはYoung Thugとのコラボミックステープ「Slime & B」(2020)をリリースし、収録曲の「Go Crazy」はロングヒットとなり、2021年の年間R&B/Hip Hopチャート5位を記録しています。
「Go Crazy」の記事はこちら。
そんな彼が、2022年夏に発売予定の10枚目のアルバムからリードシングルの「WE (Warm Embrace)」(2022)をドロップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Chris Brown – WE (Warm Embrace) (2022)
楽曲情報
Chris Brown (クリス・ブラウン)
出身 :バージニア州タッパハノック
生年月日:1989年5月5日
ジャンル:R&B
レーベル
Chris Brown Entertainment
RCA Records
プロデューサー
Don City
元ネタ・サンプリング
Guy – Let’s Chill (1990)
“WE (Warm Embrace)” 元ネタ・サンプリング
Guy – Let’s Chill (1990)
元ネタになったのは、R&BグループGuy (ガイ)の「Let’s Chill」(1990)です。
この曲は、彼らのセカンドアルバム「The Future」(1990)に収録され、R&Bアルバムチャートで1位を獲得。
前作のデビューアルバム「Guy」(1988)とは対照的に、このアルバムではダークなトーンに仕上がっていますが、その背景にはグループ内の金銭トラブルがあったようです。
これは、デビューアルバムのリリースから1年後、マネージャーを解雇しましたが、そのマネージャーはグループから資金を横流していたようです。
このことが発覚し、メンバーでリードシンガーのAaron Hallは激怒し、このアルバムでは半分も歌っておらず、その結果Teddy Rileyがリードボーカルを務めることになりました。
一音も歌いたくなかった時期があったんだ。 正直なところ、お金の問題だったんだ。 あまりに憂鬱になったんだ。 世界で一番大きなグループなのに、一文無しだったんだ。 それが仇となったんだ。
この一件があったことで、アルバムをリリース後にグループは解散し、Teddy RileyはHeavy DやMichael Jacksonを手掛け、Blackstreetを結成するなど、ソロ活動で成功を収めています。
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