Tha Dogg Poundのメンバーで、10歳以上年の離れた兄のKuruptからヒップホップを学んだRoscoe (ロスコー)。
当時Tha Dogg Poundのデビューアルバムの制作に取り掛かっていたKuruptは、RoscoeをDeath Row Recordsのスタジオに連れて行き、そこでRoscoeは兄にラップを披露することに。
彼のラップに感銘を受けたKuruptは、定期的に彼をスタジオに招き、やがてRoscoeは自分の楽曲を制作をするようになり、これが彼のキャリアの始まりとなりました。
その後、Kuruptのセカンドアルバム「Tha Streetz Iz a Mutha」(1999)に参加し、Tha Dogg PoundのメンバーDaz Dillingerは彼のラップに感銘を受け、Roscoeの2001年のミックステープ「When The Pain Inflict」の制作に協力してリリースすることになりました。
Roscoeは、このミックステープをきっかけでPriority Recordsと契約を交わし、2003年にデビューアルバム「Young Roscoe Philaphornia」をドロップし、R&B/Hip Hopチャート22位を記録しています。
今回は、このアルバムからセカンドシングルの「Smooth Sailin」(2003)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Roscoe – Smooth Sailin (2003)
楽曲情報
Roscoe (ロスコー)
出身地 :カリフォルニア州ロサンゼルス
生年月日:1983年
兄 :Kurupt
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Priority Records
プロデューサー
Soul G
Def Jef
元ネタ・サンプリング
Earth, Wind & Fire – Brazilian Rhyme (1977)
“Smooth Sailin” 元ネタ・サンプリング
Earth, Wind & Fire – Brazilian Rhyme (1977)
元ネタになったのは、R&B,ソウルバンドEarth, Wind & Fire (アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の「Brazilian Rhyme」(1977)です。
1969年にMaurice Whiteによってシカゴで結成されたこのバンドは、これまでに9000万枚以上のセールスを記録し、批評家からは「史上最高のバンドのひとつ」と称されています。
今作は、Maurice Whiteがアルゼンチンとブラジルを1ヶ月間旅行した際にインスピレーションを得たという8枚目のアルバム「All ‘n All」(1977)に収録。
このアルバムには、大ネタで知られる「Fantasy」が収められ、アルバムは全米チャート3位を記録し、グラミー賞「最優秀R&Bボーカルパフォーマンス」を受賞しています。
また「Brazilian Rhyme」(1977)も、現在までに80曲以上でサンプリングされており、90年代に活躍したBlackstreetやA Tribe Called Questなどのグループにも使用されています。
Blackstreet – Givin’ You All My Lovin’ (1994)
A Tribe Called Quest – Mr. Muhammad (1990)
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