元ネタ・サンプリング Tyler, The Creator – GONE, GONE / THANK YOU (2019) 山下 達郎をサンプリング!

2010年代
2010年代T
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ラップグループOdd Futureの創設者で、2009年にソロミックステープ「Bastard」でデビューしたTyler The Creator (タイラー・ザ・クリエイター)

4枚目のアルバムとなる2017年の「Flower Boy」は、全米チャート2位を記録し、4枚のシングルをリリース。

全曲を自身で手掛け、そのプロデュースワークが批評家から高く評価され、グラミー賞にノミネートされました。

そんな彼が2019年に5枚目のアルバム「IGOR」をドロップ。

この作品で彼にとって初の全米チャート1位を獲得し、世界中のチャートを席巻するヒットになりました。

今回はこのアルバムからGONE, GONE / THANK YOU」(2019)をピックアップ。

この曲は後半で山下 達郎をサンプリングしており、、特に日本ではこのアルバムの中で最も話題になった曲の1つです。

ここでは、この曲の元ネタについて解説します。

Tyler, The Creator – GONE, GONE / THANK YOU (2019)

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楽曲情報

Tyler The Creator (タイラー・ザ・クリエイター)
出身地 :カリフォルニア州ラデーラハイツ
生年月日:1991年3月6日
ジャンル:Hip Hop

レーベル
Columbia Records

プロデューサー
Tyler The Creator

元ネタ・サンプリング
山下 達郎 – Fragile (1998)
Cullen Omori – Hey Girl (2016)

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“GONE, GONE / THANK YOU” 元ネタ・サンプリング ①

山下 達郎 – Fragile (1998)

元ネタになったのは、東京出身のシンガー山下 達郎Fragile」(1998)です。

この曲は、彼の11枚目のスタジオアルバム「COZY」(1998)に収録。

前作「ARTISAN」(1991)から約7年、山下 達郎のスタジオアルバムの中で最も収録曲が多く、収録時間が長い作品になりました。

またこの7年の間に、ベスト盤「TREASURES」アカペラとフルオーケストラアルバム「SEASON’S GREETINGS」もリリースしています。

アルバム「COZY」に収録されたFragile」は、SANYOブランドの「フラジール」のCMソングに起用され、ファンクラブ通販アルバム「山下達郎CM大全集 Vol.2」には、そのCMバージョンが収録されています。

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“GONE, GONE / THANK YOU” 元ネタ・サンプリング ②

Cullen Omori – Hey Girl (2016)

さらに「GONE, GONE / THANK YOU」は、日系アメリカ人のCullen Omori(カレン・オオモリ)「Hey Girl」(2016)をサンプリングしています。

彼は、イリノイ州シカゴでバンドSmith Westerns(スミス・ウエスタンズ)を結成し、グループではこれまでに3枚のアルバムをリリース。

2014年にバンドを解散し、2016年にデビューアルバム「New Misery」(2016)をリリースし、ソロキャリアをスタートさせました。

「Hey Girl」は、このアルバムに収録していますが、Tyler The Creatorにサンプリングされたことで、注目されるようになりました。

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終わりに

アルバム「IGOR」(2019)について、リリース直前に本人は次のように明かしています。

IGOR。これはBastardではない。Goblinではない。Wolfでもない. Cherry Bombでもない. Flower Boyでもない. これはIGORだ。
ラップアルバムを期待しないでな。どんなアルバムかも期待しないでくれよな。
ただ、その中に飛び込めばいいんだ。
最初に聴くときは、飛ばさずにずっと通して聴くのが一番効果的だと思うよ。
前から後ろから。気が散ることもない。
携帯電話をチェックしたり、テレビを見たり、会話をしたりせず、音に集中することでそのアルバムに対する自分自身の意見や感情を作ることができるよ。
ある人は散歩に出かけ、ある人はドライブし、ある人はベッドに横たわって、そのすべてを吸収できるよ。
何はともあれ、存分に楽しんでくれ。ボリュームを上げてね。

Tyler The Creatorは、リスナーにアルバム全体のストーリーに注目し、できるだけ作品に集中してほしいと明かしています。

これは、彼の細部へのこだわりと作品への自信の表れのように感じますね。

また、このアルバムは評論家からも高い評価を得ており、多くの音楽メディア雑誌で年間ベストアルバムに選出。

前作で惜しくも受賞を逃したグラミー賞「ベストラップアルバム」を受賞しており、彼にとって記念すべき1作になったのではないでしょうか。

ぜひこの機会に、元ネタと合わせて聴いてみてはいかがでしょうか。

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