90年代初頭にキャリアをスタートさせたSnoop Dogg (スヌープ・ドッグ)は、1993年にデビューアルバム「Doggystyle」をリリースし、発売初週に80万枚を売り上げ、R&B/Hip Hopチャートで1位を獲得。
この作品で多くの聴衆が彼の虜になり、Snoop Doggはこれまでに世界で3500万枚以上のセールスを記録。
西海岸のヒップホップシーンを代表する存在となったSnoop Doggは、エンターテイナーとしても活躍の場を広げています。
今回はそんな彼の2006年のアルバム「Tha Blue Carpet Treatment」から「That’s That」をピックアップ。
この曲は、アカデミー賞2部門にノミネートされたエディ・マーフィー主演の映画のワンシーンをサンプリングしたものです。
ここでは、元ネタについて解説します。
Snoop Dogg feat. R. Kelly – That’s That (2006)
楽曲情報
Snoop Dogg (スヌープ・ドッグ)
出身地 :カリフォルニア州ロングビーチ
生年月日:1971年11月20日
ジャンル:Hip Hop
所属 :213, Tha Eastsidaz
R. Kelly (R・ケリー)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1967年1月8日
ジャンル:R&B
レーベル
Doggystyle Records
Geffen Records
プロデューサー
Nottz
Dr. Dre
元ネタ・サンプリング
Coming to America (1988)
“That’s That” 元ネタ・サンプリング
Coming to America (1988)
元ネタになったのは、1988年に公開された映画「Coming to America (邦題:星の王子様ニューヨークへ行く)」です。
この作品は、公開された年の最高の興行収入と、アフリカ系アメリカ人が登場する映画としても最高の興行収入を記録。
またサンプリングされたのは、主役のエディ・マーフィーが女性の使用人に体を洗ってもらうバスルームのシーンで聴かれるメロディーです。
このシーンは、TygaやFat Joe、Ludacrisなどの楽曲でも部分的にサンプリングしています。
Tyga feat. Gunna – Legendary (2019)
終わりに
Snoop Dogg (スヌープ・ドッグ)は、今作のアルバムについて次のように語っています。
基本に立ち返ったんだ。今までは、ポップな曲やR&Bの曲をたくさん作ってきた。 このような曲は、ファンのみんなにとっては、俺が本来やり慣れていることから逸脱しているように感じられるかもしれない。 でも俺はエンターテイナーであり、人々を楽しませているし、それが当時の自分の気持ちだったね。 でも、今はストリートに戻りたい気分なんだ。
数々のヒット曲を生み出してきた彼ですが、今回のアルバムでは自分のルーツに立ち返ることを明かしました。
またアルバムのプロデュースに関わったPharrell Williamsは、収録曲の「Vato」について次のようにコメントしています。
「Vato」は、彼のギャングスタな一面を見せるだけでなく、カリフォルニア州ロサンゼルスで起きているアフリカ系アメリカ人とヒスパニック系アメリカ人の間の暴力問題に取り組み、人種の統一を呼びかけるものだ。
強いメッセージも込められたこの作品を、もう一度聴いてみてはいかがでしょうか。
Snoop Dogg – Vato (2006)
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