ナイジェリア系アメリカ人のWale (ワーレイ)は、イギリス人DJプロデューサーのMark Ronsonに見出されてその才能を開花させました。
Mark Ronsonは、Lady Gagaとの橋渡しをし、コラボレーションシングル「Chillin」をリリース。
彼女の知名度もあって、瞬く間にその名が知れ渡りました。
2011年には、Rick Ross (リック・ロス)率いるレーベル “Maybach Music Group” と契約し、セカンドアルバム「Ambition」(2011)をリリース。
R&B/Hip Hopチャート1位を獲得し、TikTokで人気を集めた「Lotus Flower Bomb」を収録しています。
今回はこのアルバムからRick RossとJeremih (ジェレマイ)が参加した「That Way」(2011)をピックアップ。
この曲の元ネタについて解説します。
Wale feat. Jeremih & Rick Ross – That Way (2011)
楽曲情報
Wale (ワーレイ)
出身 :メリーランド州ゲーサーズバーグ
生年月日:1984年9月21日
ジャンル:Hip Hop
Jeremih (ジェレマイ)
出身 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1987年7月17日
ジャンル:R&B
Rick Ross (リック・ロス)
出身地 :フロリダ州マイアミ
生年月日:1976年1月28日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Warner Music Group
Maybach Music Group
プロデューサー
Lex Luger
元ネタ・サンプリング
Curtis Mayfield – Give Me Your Love (Love Song) (1972)
“That Way” 元ネタ・サンプリング
Curtis Mayfield – Give Me Your Love (Love Song) (1972)
元ネタになったのは、イリノイ州シカゴ出身のシンガーとライターで活躍したCurtis Mayfield (カーティス・メイフィールド)の「Give Me Your Love (Love Song)」(1972)です。
このアルバムは、彼の3枚目のアルバムで、同名の映画「Super Fly」(1972)のサウンドトラックに収録しています。
アルバムは全米ポップアルバムチャート1位を獲得し、彼の代表作として、また70年代のファンク、ソウルの名盤のひとつに数えられるほど高い評価を得ました。
2020年に音楽メディア誌ローリングストーンが選ぶ「史上最高のアルバム500枚」の76位に選出され、音楽史に名を刻む作品のひとつでもあります。
その後1990年、ライブ中に照明機材が落下し、首から下が麻痺がする事故に遭いましがた、その後も活動を続け、1996年に最後のアルバム「New World Order」をリリースしています。
しかし1999年に糖尿病の合併症により、57歳の若さでこの世を去りました。
Curtis Mayfieldの最高傑作とも言われているアルバムに収録されたこの曲は、これまでに80曲以上の楽曲でサンプリングされています。
その中でもイントロの部分はMary J. BligeやEminemなど人気アーティストが使用し、現代の音楽シーンに影響を与えています。
Mary J. Blige – I’m the Only Woman (1994)
Eminem feat. Thyme – Open Mic (1996)
終わりに
Waleは、このアルバムに込めた思いを明かしています。
俺たちの年代の男たちは今に夢中なんだ。だから流行を追いかける。 だから変なことをするんだ…わかるか?若い連中は "今" しか求めない。 一時的な富ではなく 永遠の栄光が欲しいんだ。 一時的な富は 永遠の栄光には及ばない、それが俺たちの目指すものであり、アンビションなんだ。
この機会に元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
コメント