2005年にアルバム「Chris Brown」でデビューしたChris Brown (クリス・ブラウン)は、セカンドアルバム「Exclusive」(2007)がヒットし、シングル「Kiss Kiss」と「With You」が全米チャート1位と2位を獲得。
その後、2011年のアルバム「F.A.M.E.」では当時流行していたEDMと得意とするR&Bを取り入れ、キャリア初の全米アルバムチャート1位を獲得。
その後も精力的に活動を続け、彼の作品は全世界で1億9000万枚以上を売り上げ、デジタルシングル売上ではBruno Marsと並び、全米で最も売れたR&Bシンガーの1人となりました。
売れっ子シンガーのChris Brownが、2019年に9枚目のアルバム「Indigo」をドロップ。
Drake、Lil Wayne、Nicki Minaj、Justin Bieberなど多数のゲストを迎え、全30曲収録しています。
今回は、このアルバムから「Throw It Back」(2019)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Chris Brown – Throw It Back (2019)
楽曲情報
Chris Brown (クリス・ブラウン)
出身 :バージニア州タッパハノック
生年月日:1989年5月5日
ジャンル:R&B
レーベル
Chris Brown Entertainment
RCA Records
プロデューサー
J.R. Rotem
元ネタ・サンプリング
Aaliyah – Back & Forth (1994)
Cameo – Back and Forth (1986)
“Throw It Back” 元ネタ・サンプリング
Aaliyah – Back & Forth (1994)
元ネタになったのは、ミシガン州デトロイト出身のシンガーAaliyah (アリーヤ)の「Back & Forth」(1994)です。
彼女のデビューアルバム「Age Ain’t Nothing but a Number」に収録され、アルバムはR&B/Hip Hopチャートで3位を獲得し、瞬く間に全米中に彼女の歌声を広めた作品になりました。
またアルバムからリードシングルになった「Back & Forth」は、シンガーのR. Kellyがプロデュースしており、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得。
しかし同年末、当時27歳だったR. Kellyは18歳と偽ってAaliyah(当時15歳)と結婚しましたが、後にこのことが公になり、結婚は無効となりました。
“Back & Forth” 元ネタ・サンプリング
Cameo – Back and Forth (1986)
さらに深堀りすると、Aaliyahの「Back & Forth」は、ファンクバンドCameo (キャメオ)の「Back and Forth」(1986)をサンプリングしています。
この曲は、彼らが1986年に発表したアルバム「Word Up!」に収録し、アルバムはR&B/Hip Hopチャート1位を獲得。
このアルバムには、ブラックシングルチャート1位を獲得した「Word Up!」や2Pacの「All Bout U」の元ネタでも知られている「Candy」などが収録され、80年代に彼らのキャリアを大きく後押しするアルバムになりました。
Cameo – Word Up! (1986)
Cameo – Candy (1986)
終わりに
今作のアルバムで、Chris Brownは2012年のアルバム「Fortune」以来、7年振りに全米チャート1位を獲得。
またDrakeとの「No Guidance」はR&B/Hip Hopチャート1位を記録し、グラミー賞「Best R&B Song」部門にノミネートされています。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
「No Guidance」の記事はこちら。
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