Drake (ドレイク)の2021年リリースの6枚目のアルバム「Certified Lover Boy」は、アルバム換算で61万枚を売り上げて全米チャート1位を獲得し、自身10作目のNo.1アルバムとなりました。
また、当時2021年のアルバムとしては全米最大のオープニング週を達成し、リリース日のApple MusicとSpotifyでのストリーミング数の新記録を樹立しました。
1枚のアルバムからの全米トップ10シングルの最多記録(9曲)を樹立し、リードシングルの「Way 2 Sexy」はDrakeにとって9作目の全米チャート1位を獲得しました。
「Way 2 Sexy」の記事はこちら。
そんな彼が、7枚目のアルバム「Honestly, Nevermind」(2022)をサプライズドロップ。
アルバム発売のわずか数時間前の6月16日、DrakeがInstagramを通じてタイトル、カバーアート、発売日をキャプションと付きで発表し、翌17日に全てのデジタルストリーミングプラットフォームにリリースされました。
今回はアルバムの最後を飾り、唯一のゲストである21 Savage (21サヴェージ)が参加した「Jimmy Cooks」(2022)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Drake feat. 21 Savage – Jimmy Cooks (2022)
楽曲情報
Drake (ドレイク)
出身 :カナダ、トロント
生年月日:1986年10月24日
ジャンル:Hip Hop, R&B
21 Savage (21サヴェージ)
出身地 :ジョージア州アトランタ
生年月日:1992年10月22日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
OVO Sound
Republic Records
プロデューサー
Tizzle
Vinylz
Tay Keith
CuBeatz
元ネタ・サンプリング
Playa Fly – Just Awaken Shaken (1995)
Brook Benton – You Were Gone (1976)
“Jimmy Cooks” 元ネタ・サンプリング①
Playa Fly – Just Awaken Shaken (1995)
元ネタになったのは、テネシー州メンフィス出身のラッパーPlaya Flyの「Just Awaken Shaken」(1995)です。
彼は、メンフィスのラップグループThree 6 Mafiaのメンバー(当時はLil’ Fly名義)でしたが、金銭的な問題や意見の相違からグループを脱退。
その後、ステージネームをPlaya Flyに変えてソロ活動をスタートさせ、1995年にこの曲を収録したアルバム「Just Gettin’ It On」をリリース。
その後、1999年にDiamond社からこのアルバムが再リリースされ、ボーナストラックの「Fuck A Wanna Be」は、彼が唯一MVを撮影した曲となりました。
Playa Fly – Fuck A Wanna Be (1999)
“Jimmy Cooks” 元ネタ・サンプリング②
Brook Benton – You Were Gone (1976)
Drakeの「Jimmy Cooks」は、サウスカロライナ州ルーゴフ出身のシンガーBrook Benton (ブルック・ベントン)の「You Were Gone」(1976)もサンプリングしています。
彼は1940年代後半にキャリアをスタートさせ、R&Bチャートで1位を獲得した1959年のシングル「It’s Just a Matter of Time」同じく同チャートで3位を獲得したシングル「Endlessly 」(1959)で知られています。
その後も、49枚のシングルを全米チャートにランクインさせましたが、脊髄髄膜炎を患い、1988年に56歳の若さで肺炎のため死去しています。
この曲は、彼のアルバム「This Is Brook Benton」(1976)に収録されています。
終わりに
Drakeの「Jimmy Cooks」のタイトルは、カナダのドラマ「Degrassi: The Next Generation」に登場するJimmy Brooksにちなんで名付けられたようです。
このドラマはティーン向けのTVドラマで、Drakeは2001年からJimmy Brooks役を演じていましたが、2009年にプロデューサーに無断で音楽活動をしていることが発覚。
その後、番組を続けるか音楽をやるかの選択を迫られ、番組への出演は終了したようです。
この機会に、Drakeの新作と元ネタを併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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