Metro Boomin (メトロ・ブーミン)のセカンドアルバム「Heroes & Villains」(2022)は、デビューアルバム「Not All Heroes Wear Capes」(2018)、21 Savage (21サヴェージ)とのコラボアルバム「Savage Mode II」(2020)に続く、3作目の全米チャート1位を獲得しました。
アルバムについての記事はこちら。
このアルバムからThe Weeknd (ザ・ウィークエンド)と21 Savageがゲスト参加し、Travis Scottがバックコーラスを務めた「Creepin’」が全米シングルチャート3位、カナダチャート1位を獲得しました。
それから数ヶ月後の2023年3月、ニューヨーク出身のラッパーDiddy (ディディ)によるこの曲のリミックスがリリースされました。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Metro Boomin, The Weeknd, 21 Savage & Diddy – Creepin’ Remix (2023)
“Creepin’ Remix” 楽曲情報
リリース日
2023年3月17日
レーベル
Boominati Worldwide
Republic Records
プロデューサー
Metro Boomin
DaHeala
Peter Lee Johnson
johan lenox
元ネタ・サンプリング
Mario Winans feat. Enya & Diddy – I Don’t Wanna Know (2004)
“Creepin’ Remix” 元ネタ・サンプリング情報
Mario Winans feat. Enya & Diddy – I Don’t Wanna Know (2004)
元ネタになったのは、サウスカロライナ州オレンジバーグ出身のシンガーMario Winans (マリオ・ワイナンズ)の「I Don’t Wanna Know」(2004)です。
この曲は、全米チャート2位を獲得した彼のセカンドアルバム「Hurt No More」(2004)に収録されており、アルバムからのリードシングルのこの曲は、全米チャートで8週連続2位、UKチャート1位を獲得しました。
また、世界10ヵ国以上のチャートでトップ5入りを果たし、Mario Winansのキャリアで最も成功を収めた曲となりました。
DiddyがBETの買収を目論む?
この曲をリリースする前日、Diddyは親会社のParamount Globalに売却されようとしているBET Networksの株式の過半数を購入する意向を表明して大きな話題となりました。
1980年に設立されたBETは、黒人の視聴者を対象とした初のケーブルチャンネルで、毎年、その年の音楽とエンターテインメントの最高峰を表彰する「BET Awards」で知られ、昨年はDiddy自身も「BET Awards」を受賞しています。
この一件に関して、Diddyは自身のInstagramで次のように明かしています。
メディアは世界で最も強力な産業ですが、俺たちの所有力、影響力、コントロールする力が最も低い産業だ。 今こそBETが再び黒人の所有となり、俺たちが自分たちの物語を語り、自分たちの物語をコントロールする力を持つ時だ! これは俺だけのことではなく、みんなのことだよ!!!! 俺は、BETの所有権を一緒に追求するために、カルチャーのリーダーチームを作っているんだ! 真の変化を生み出すために、俺たちのパワーとリソースを統一しなければならない!
Diddyは起業家としても名を馳せており、10年前に黒人所有の番組のケーブルテレビの存在を求めてケーブルチャンネル「Revolt TV」を立ち上げたほか、自身のアパレル、レストラン、ウォッカのブランドを展開しており、フォーブス誌によると、2022年の彼の純資産は10億ドルに上ると推測されています。
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