2013年に発表したセカンドアルバム「Born Sinner」が、デビューアルバム「Cole World」(2011)に続き2作連続で全米チャート、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得したJ. Cole (J. コール)。
アルバムに収録されている「Crooked Smile」の元ネタはこちら。
今回は、このアルバムからリードシングルで、ゲストにR&BシンガーMiguel (ミゲル)を迎えた「Power Trip」(2013)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
J. Cole feat. Miguel – Power Trip (2013)
“Power Trip” 楽曲情報
レーベル
Dreamville
Roc Nation
Columbia Records
プロデューサー
J. Cole
元ネタ・サンプリング
Hubert Laws – No More (1972)
“Power Trip” 元ネタ・サンプリング情報
Hubert Laws – No More (1972)
元ネタになったのは、テキサス州ヒューストン出身のフルート奏者Hubert Laws (ヒューバート・ロウズ)の「No More」(1972)です。
彼は高校生の頃にフルートを始め、その後地元のジャズグループで腕を磨き、15歳でヒューストンのジャズグループThe Crusadersのメンバーとして活躍しました。
その後、ニューヨークの音楽院でオーケストラのフルートの名手で知られるJulius Bakerの元で音楽を学び、1964年にデビューアルバム「The Laws of Jazz」をリリース。
そんな彼の「No More」(1972)は、1972年にリリースしたアルバム「Morning Star」に収録されており、グラミー賞「Best Jazz Performance by a Soloist」にノミネートされています。
おわりに
J. Coleの「Power Trip」は、R&B/Hip Hopチャート5位を記録し、グラミー賞「Best Rap/Sung Collaboration」にノミネートされるなど、アルバムの成功と、彼のキャリアを着実に築き上げた作品となりました。
また、J. Coleはスローなビートに乗った自分のラップに驚いたようで、この曲について「こんなに眠そうな俺の声を聴いたのは初めてだ」と語っています。
あの曲(Power Trip)について最もエキサイティングな部分と、あの曲のフィーリングに合わせた理由は、今まで聴いたことのないようなサウンドだからだよ。 この曲と、もう1曲間にあったんだけど「Power Trip」の方が新しいサウンドだったんだ。 どちらも新しいサウンドだけど「Power Trip」はラジオで流れている曲と比べて「この曲に似てる」と言えるような音ではないんだ・・・ ビートから流れ方まで、こんなに眠そうな俺の声を聴いたのははじめてだね。 この曲は家で作ったんだけど、とても気に入ったんだ。
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