1997年、24歳の若さで凶弾で倒れたビギーことThe Notorious B.I.G. (ノトーリアス・B.I.G.)。
死後16日後に発売されたセカンドアルバム「Life After Death」(1997)は全米チャート1位を獲得し、2年後には初のコンピレーションアルバム「Born Again」(1999)をリリース。
2005年には、Diddy (ディディ)がエグゼクティブプロデューサーを務めたアルバム「Duets: The Final Chapter」をリリースしましたが、ビギーの未完成のリリックには限界があり、曲を長くするために40組近いゲストアーティストが参加しています。
今回は、このアルバムからリードシングルでDiddy、Nelly (ネリー)、Jagged Edge (ジャギド・エッジ)、Avery Storm (エイヴリー・ストーム)がゲスト参加した「Nasty Girl」(2005)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
The Notorious B.I.G. feat. Diddy, Nelly, Jagged Edge & Avery Storm – Nasty Girl (2005)
“Nasty Girl” 楽曲情報
レーベル
Bad Boy Entertainment
プロデューサー
Jazze Pha
元ネタ・サンプリング
Deodato – Skatin’ (1980)
The Notorious B.I.G. – Nasty Boy (1997)
“Nasty Girl” 元ネタ・サンプリング情報①
Deodato – Skatin’ (1980)
元ネタになったのは、ブラジル、リオデジャネイロ出身のピアニスト、プロデューサーのDeodato (デオダート)の「Skatin’」(1980)です。
1960年代に編曲家、ピアニストとして成功を収め、ニューヨークに移住後、Frank Sinatraの編曲家として活躍。
1970年代後半、Kool & the Gangの「Ladies’ Night」「Celebration」「Get Down On It」などのヒット曲を手掛けて一躍注目を浴び、1980年に自身のアルバム「Night Cruiser」をリリース。
前述のディスコソングでヒットを飛ばていたDeodatoは、同名のシングル「Night Cruiser」をディスコナンバーに仕上げ、このアルバムに「Skatin’」が収録されています。
Deodato – Night Cruiser (1980)
また「Skatin’」は、2004年にR&BシンガーAngie Stoneの「I Wanna Thank Ya」でもサンプリングされています。
Angie Stone feat. Snoop Dogg – I Wanna Thank Ya (2004)
“Nasty Girl” 元ネタ・サンプリング情報②
The Notorious B.I.G. – Nasty Boy (1997)
The Notorious B.I.G.の「Nasty Girl」は、1997年に発表した「Nasty Boy」もサンプリングしています。
この曲は冒頭で紹介した彼のセカンドアルバム「Life After Death」(1997)に収録されており、このアルバムはグラミー賞「最優秀ラップアルバム」にノミネートされています。
また、ファーストシングル「Hypnotize」は「最優秀ラップソロパフォーマンス」セカンドシングル「Mo Money Mo Problems」で「デュオ、グループによる最優秀ラップパフォーマンス」にノミネートされています。
「Mo Money Mo Problems」の元ネタはこちら。
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