2006年、ラッパーのMacklemore (マックルモア)とRyan Lewis (ライアン・ルイス)は出会い、Ryan Lewisは写真家、プロデューサーとして彼をサポートし続け、2008年にMacklemore & Ryan Lewis (マックルモア&ライアン・ルイス)を結成。
その後、2012年にシングル「Can’t Hold Us」が全米チャート1位を獲得し、グラミー賞「最優秀ミュージックビデオ賞」にノミネートされ、一躍全米中でその名が知られることになりました。
今回は、そんな彼らのデビューEP「The VS. EP」から「Otherside」(2009)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Macklemore & Ryan Lewis – Otherside (2009)
“Otherside” 楽曲情報
レーベル
Macklemore
プロデューサー
Ryan Lewis
元ネタ・サンプリング
Red Hot Chili Peppers – Otherside (1999)
“Otherside” 元ネタ・サンプリング情報
Red Hot Chili Peppers – Otherside (1999)
元ネタになったのは、カリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたロックバンドRed Hot Chili Peppers (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)の「Otherside」(1999)です。
この曲は、彼らの7枚目のアルバム「Californication」に収録され、アメリカだけで600万枚、全世界で1500万枚以上を売り上げを記録し、彼らにとって商業的に最も成功したアルバムとなりました。
そんな大ヒットアルバムからの3枚目のシングル「Otherside」は、全米チャートで彼らにとって4番目に高い14位、オルタナティブソングチャート1位を獲得し、その後も同チャートで13週連続1位を記録し、同チャートでの最長の記録となりました。
また、この曲は1988年にヘロインの過剰摂取で亡くなった元バンドメンバーのHillel Slovakへのトリビュートで、依存症との闘いに向き合った曲であると言われています。
そのためか、1999年以降のバンドのツアー公演の定番曲となっており、最も演奏された曲のトップ10にも入っています。
マックルモアがこの曲について明かす
イントロからRed Hot Chili Peppersの曲をサンプリングしたこの曲は、自身の経験を書き始めていたら完成したとMacklemoreは明かしています。
最初はRed Hot Chili Peppersの音楽をループさせるだけで、先入観もなく、この曲をどうしたいかよくわからなかったんだ。 これはドラッグの歌にしよう、これは自分の経験について歌おう、みたいな感じでただ何となく出来上がったんだ。 曲作りの中で、曲が勝手にできてしまうような瞬間のひとつだったんだ。 俺はただ、ある体験の物語を書き始めたんだ。
さらに彼は、自分や友人たちもアルコールやドラッグに苦しんでおり、このことを客観視するために冷静になる必要があったことを明かしています。
俺自身、ドラッグやアルコールと闘い、薬物依存症と闘ってきた友人がたくさんいるんだ。 この曲は、誰かの人生を垣間見るような物語であり、俺自身の経験でもあるんだ。 だから、2番の歌詞に入るころには、俺自身の葛藤を語っているんだ。 ドラッグやアルコールとの浮き沈みについて歌っているから、どうしてもどん底に落ち込んでしまい、冷静になる必要があったんだ。
この機会に、元ネタと併せて聞いてみてはいかがでしょうか。
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