1989年にキャリアをスタートさせたTwista (トゥイスタ)は、1992年にTung Twista名義でデビューアルバム「Runnin’ Off At Da Mouth」をリリース。
このアルバムでTwistaは、55秒で598の音節を発音することができ、世界最速のラッパーとしてギネスブックに登録され、大きな話題となりました。
その後1996年にラップグループDo or Dieのシングル「Po Pimp」で客演に抜擢され、ラップシングルチャート1位を獲得。
これをきっかけにAtlantic Recordsと契約し、2004年に発表した4枚目のアルバム「Kamikaze」は自身初の全米チャート1位を獲得。
アルバムからリードシングルの「Slow Jamz」(2003)は、Kanye West (カニエ・ウェスト)のデビューアルバム「The College Dropout」(2004)にも収録され、全米チャートで首位を獲得するヒットになりました。
今回は、Kanye Westがプロデュースした「Overnight Celebrity」(2004)をピックアップ。
この曲は、後にKanye Westのシングル「Jesus Walks」にも参加し、グラミー賞の「ベストラップソング」を受賞したバイオリニストのMiri Ben-Ariが参加し、MVにも出演しています。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Twista feat. Kanye West – Overnight Celebrity (2004)
楽曲情報
Twista (トゥイスタ)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1973年11月27日
ジャンル:Hip Hop
Kanye West (カニエ・ウェスト)
出身地 :イリノイ州シカゴ
生年月日:1977年6月8日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Atlantic Records
プロデューサー
Kanye West
元ネタ・サンプリング
Lenny Williams – ‘Cause I Love You (1978)
“Overnight Celebrity” 元ネタ・サンプリング
Lenny Williams – ‘Cause I Love You (1978)
元ネタになったのは、アーカンソー州リトルロック出身のシンガーLenny Williams (レニー・ウィリアムズ)の「’Cause I Love You」(1978)です。
彼は、ソウルグループTower of Powerのリードボーカルとして活躍し、同グループでは3枚のアルバムをリリース。
その後、1975年にグループを脱退してソロキャリアをスタートさせ、この曲は1978年のアルバム「Spark of Love」に収録されています。
後にラップデュオMobb Deepや、Kanye Westが手掛けたJinの「I Got a Love」(2004)でもサンプリングされており、カニエは2度ネタ使いするほど気に入っているようです。
Mobb Deep feat. Littles – Nothing Like Home (2001)
Jin feat. Kanye West – I Got a Love (2004)
終わりに
Twistaは「Kamikaze」で、ラップゲームに忠実であることを示したいと明かしています。
俺はただ音楽を作るためだけのMCではなく、スキルのあるMCの代表なんだ。 俺は集中するために時間をかけている。 そうでなければ、10枚のアルバムを出すのは簡単なことだ。 1日中座って何か書くこともできる。 でも俺は、これをやらなければならないから書くというよりも、ゾーンに入ったときに書くんだ。 俺はラッパーが書きたくなるような、ありのままの自分を表現するアーティストを代表しているんだ。 ストリートに俺が戻ってきたこと、そして俺がラップゲームに忠実であることを示したい。 音楽的には、俺はまだここで自分のことをやっているんだということを示したいんだ。 何年か前に出ていた人たちはみんないなくなってしまったけど、俺はまだここで若手たちと競争しているんだ。 そして、プラチナサクセスを獲得したい。 俺がまだやっていないことだけどね。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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