ミズーリ州セントルイス出身のNelly (ネリー)は、2000年にデビューアルバム「Country Grammar」をリリースし、全米チャート1位を獲得しました。
このアルバムから3枚目のシングル「Ride Wit Me」は、自身初の全米シングルチャートトップ5入りを果たし、世界各国のチャートでも上位に入るヒットとなりました。
そして、2002年に発表したセカンドアルバム「Nellyville」は、発売初週に70万枚以上を売り上げて2作連続の全米チャート首位を獲得しました。
また、アルバムからリードシングルの「Hot in Herre」(2002)は全米シングルチャート1位を獲得し、グラミー賞「最優秀男性ラップ・ソロ・パフォーマンス賞」を受賞しました。
ここでは、Nellyの「Hot in Herre」について解説します。
Nelly – Hot in Herre (2002)
“Hot in Herre” 楽曲情報
リリース日
2002年1月1日
レーベル
Fo’ Reel
Universal Records
プロデューサー
The Neptunes
元ネタ・サンプリング
Chuck Brown – Bustin’ Loose (1978)
“Hot in Herre” 元ネタ・サンプリング情報
Chuck Brown – Bustin’ Loose (1978)
元ネタになったのは、ワシントンD.C.出身のシンガー、ギタリストChuck Brown (チャック・ブラウン)の「Bustin’ Loose」(1978)です。
この曲は、ワシントンD.C.を拠点に活動するバンドChuck Brown & the Soul Searchersがリリースしたアルバム「Bustin’ Loose」(1979)に収録されています。
このアルバムからシングルカットされたこの曲は、R&Bシングルチャートで4週連続で首位を獲得し、彼らの代表曲のひとつとして知られています。
Nellyが「Hot in Herre」を振り返る
「Hot in Herre」のリリースから20年以上が経ち、Nellyはこの曲で特別な瞬間を作り出すことができた曲の一例であり、曲を通じてみんなのためにその瞬間を創り出したと振り返っています。
年をとった気がする。冗談だよ、クールだよ。 「Hot in Herre』は俺にとって素晴らしい曲だったよ。 アーティストとして、時の試練に耐えるものを作りたいと願うものだ。 みんなの記憶に残り、素晴らしい瞬間を過ごせるようなものを作りたいね。 「Hot in Herre」は、俺にとってそのような曲のひとつだった。 俺たちはみんなのためにその瞬間を作り出した。 音楽はいつも、成長期に最も記憶に残るものだ。 多くの人が、人生のある瞬間を思い出させてくれる曲を求めている。 そして「Hot in Herre」はそれができたと思う。
さらに、この楽曲はThe Neptunesによってプロデュースされ、彼ら自身の制作に対する哲学やアプローチがメンバーであるPharrell Williamsと共通していると、Nellyは述べています。この楽曲は彼らの手によって多くのヒット曲が生み出されており、そのクリエイティブな思考や手法が共鳴していることがうかがえます。
また、この曲は多くのヒット曲を生み出したThe Neptunesがプロデュースされ、Nellyは自身の作品に対するPharrell Williamsとの共通する考えやアプローチについて言及しています。
俺とこの曲をプロデュースしたPharrellは似た者同士なんだ。 なぜなら、俺たち2人とも「つまらない」曲など存在しないと考えているからね。 ただやってみて、気に入らなかったらやめればいいんだ。 リリースする必要はない。 でも、クリエイターとしては、やはりそうしたことをやりたいと思うものなんだ。 すべてのアーティストはおそらく、これまでに描いたすべての絵を愛しているわけではないでしょう。 でも、俺たちはそれを試した。 それが俺たちの有機的な創造物なんだ。 この曲のサウンドは大きな影響を与えたよ。
2023年には、この曲をNLE Choppaがサンプリングするなど、若手ラッパーにも大きな影響を与えたNelly。この機会に、改めて彼の曲に浸ってみてはいかがでしょうか。
NLE Choppaの記事はこちら。
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