The Gap Bandで人気を集めたCharlie Wilson (チャーリー・ウィルソン)は、ソロアーティストとして13回もグラミー賞にノミネートされ、2009年と2020年にはビルボード誌の「No.1アダルトR&Bアーティスト」に選出。
また彼の曲「There Goes My Baby」(2008)は、ビルボード誌の2009年「アーバンアダルトソング」1位に選ばれ、Kanye Westや、Snoop Doggなどのラッパーと頻繁にコラボレーションするなど、現在も精力的に活動しています。
そんな彼がBabyface (ベイビーフェイス)、K-Ci & JojoのK-Ci Hailey (ケイシー・ヘイリー)、Johnny Gill (ジョニー・ギル)とシングル「No Stoppin’ Us」(2022)をドロップ。
この曲は、1970年代にヒットしたアノ名曲をイントロからサンプリングし、ベテランシンガーたちの衰え知らずの歌声が響き渡った1曲に仕上がりました。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Charlie Wilson feat. Babyface, K-Ci Hailey & Johnny Gill – No Stoppin’ Us (2022)
楽曲情報
Charlie Wilson (チャーリー・ウィルソン)
出身地 :オクラホマ州タルサ
生年月日:1953年1月29日
ジャンル:R&B, Soul
所属 :The Gap Band
Babyface (ベイビーフェイス)
出身地 :インディアナ州インディアナポリス
生年月日:1959年4月10日
ジャンル:R&B
K-Ci Hailey (ケイシー・ヘイリー)
出身地 :ノースカロライナ州モンロー
生年月日:1969年9月2日
ジャンル:R&B
Johnny Gill (ジョニー・ギル)
出身地 :ワシントンD.C.
生年月日:1966年5月22日
ジャンル:R&B, Soul
レーベル
Parandise
P Music Group
プロデューサー
Charlie Wilson
Emile Ghantous
JUGHEAD
ThankYouDish
Sahil Datta
Demonte Posey
Babyface
元ネタ・サンプリング
McFadden & Whitehead – Ain’t No Stoppin’ Us Now (1979)
“No Stoppin’ Us” 元ネタ・サンプリング
McFadden & Whitehead – Ain’t No Stoppin’ Us Now (1979)
元ネタになったのは、フィラデルフィアで結成したR&BデュオMcFadden & Whitehead (マクファデン&ホワイトヘッド)の「Ain’t No Stoppin’ Us Now」(1979)です。
彼らのデビューアルバム「McFadden & Whitehead」(1979)に収録されたこの曲は、アルバムからのリードシングルとなり、R&Bチャート1位を獲得し、200万枚以上のセールスを記録する大ヒットとなりました。
また、この曲は過去の逆境に直面したときの成功を歌っており、アフリカ系アメリカ人の経験を歌った曲として広く解釈され人気を集めたことから「新しい黒人国歌」とも呼ばれるようになりました。
しかし、この曲はMcFadden & Whiteheadの2人がレーベルのオーナーに向けて不満を吐露した曲であることが明らかになっています。
これは、オーナーKenny Gambleは「Ain’t No Stoppin’ Us Now」を聴いて、パフォーマーとして押し出すよりも、当時ヒットしていたアーティストのために作曲とプロデュースをする方が良いと考えたようで、O’Jaysに曲を提供するようMcFaddenとWhiteheadを説得を試みたようです。
しかし、McFadden & Whiteheadは以前からソングライターではなく、アーティストのままでいることを望んでおり、説得に失敗し、この曲のリリースに至ったようです。
終わりに
Charlie Wilsonは、今作のMVの最後に「俺のビデオを楽しめてもらえたかな? みてくれてありがとう」とコメントを残し、70歳を目前に控えた自身のInstagramでも嬉しそうな動画をアップしています。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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